ファン激熱!中の観測装置まで精巧につくられたLEGOのハッブル宇宙望遠鏡が販売中
イメージ レゴがハッブル宇宙望遠鏡の内部構造まで精密に再現した新型モデルを2026年8月1日に発売した。1,252個のブロックで組み立てる全長38cm、実物の35分の1スケールのモデルである。最大の特徴は、外壁パネルを取り外すと、主鏡や副鏡といった内部の光学系や計器室が実物どおりに見える設計になっていることで、複雑な宇宙機器の構造をいかに限定された手段で忠実に表現するかという、ものづくりの根本的な課題を浮き彫りにする。
レゴがハッブルを商品化するのは今回が初めてではなく、これまでも複数の製品が発売されている。しかし過去のモデルは外観の再現に留まり、望遠鏡の内部構造までは表現されていなかった。今回のモデルが一線を画すのは、実物のハッブルが35年以上にわたって宇宙で機能してきた仕組みを、小型モデルの内部に組み込んだ点にある。シャッターが開閉し副鏡が見え、ジャイロスコープや通信アンテナ、太陽電池パネルが組み込まれている。パネルの角度が変えられるなど、機能的なディテールにまで踏み込んでいる。製品開発にはNASAとヨーロッパ宇宙機関の担当者が直接関わり、1990年の打ち上げから5度の修理ミッションを経て完成した現在のハッブルの姿を、可能な限り忠実に復元している。
このモデルの実現に必要だったのは、極めて高度な設計の取捨選択だ。実物のハッブルが持つ多数の機構や部品を、限定されたレゴパーツだけで表現しなければならない。主鏡と副鏡の光学系、複雑に配置された各種機器、動作機構まで、すべてが標準化されたブロックの組み合わせで復元されている。この作業は、何を表現し何を省くかを繰り返し検討する過程であったと考えられる。NASA監修という厳密な要件を満たしながら、かつ現実的なピース数に収めるという二つの相反する制約を両立させるには、実物の何が本質的に重要かを徹底的に吟味する必要があったはずだ。複雑さの中から価値を失わない簡潔さを実現するプロセスそのものが、優れた製品設計の縮図となっている。
日本の部品メーカー、装置メーカーは常に相反する要求と向き合っている。小型化、軽量化、低コスト化と精密性の確保がそれだ。ハッブルモデルが示唆するのは、こうした対立を乗り越えるカギは、実物の機能と構造を根底から理解し、本当に必要な要素を見極める設計眼にあるということだ。宇宙機器という究極の複雑さを前に、35年間の改良と修理の歴史を製品に反映させながら、その本質を失わない形で小型化する。このアプローチは、競争力ある産業機器の開発において、日本のメーカーが目指すべき設計思想と無関係ではない。
※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。
出典:カラパイア





