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宇宙最大の謎「ダークマター」の痕跡か。検出器が奇妙な反応を検出

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宇宙の質量の大部分を占めるとされるダークマターの正体を探る検出器が、通常の物質では説明できない奇妙な粒子反応をとらえた。アメリカのサウスダコタ州にある「LUX-ZEPLIN」というダークマター検出器が、220日間のデータ解析から1件の異常な原子核反跳エネルギーを検出したのである。ただし研究チームは、この信号がダークマターそのものであるかどうかを特定するにはいたっていない。

LUX-ZEPLIN検出器は、サンフォード地下研究施設という元金鉱山の地下約1.6km深くに設置されている。この深さに置く理由は、宇宙線などの余計な放射線ノイズから検出器を守るためだ。装置の中核は10トンの超高純度液体キセノンで満たされたタンクで、ダークマターの最有力候補とされる「WIMP」という仮説上の粒子を待っている。WIMPは弱く相互作用する大質量粒子を意味するが、その性質上、通常の物質とはほとんど反応せず、地球もわたしたちの体も貫通してしまう。だがごくまれに、その粒子が原子核に直接衝突することがあると考えられており、キセノンの原子核が弾かれると生じるわずかな光を検出する仕組みである。

2023年3月から2024年4月にかけて得られた220日分のデータを39の研究機関から集まった250人の科学者と技術者が解析した結果、当初の予定を超えてより高いエネルギー領域まで再分析したところ、既知のノイズでは説明が難しい1件の異常事象が見つかった。研究チームは数ヶ月かけてこの信号の原因を調べたが、最後まで特定に至らなかった。検出器を管理するバークレー国立研究所の物理学者は「あらゆる面で正当に見える外れ値というのは、関わってきたどの実験でも初めてのこと」とその異例さを述べている。

にもかかわらず、科学界はこの結果を「ダークマター発見」と認めるには慎重な態度をとっている。科学的な発見として認められるには「5シグマ」という統計的基準(偶然起きる確率が約350万分の1)をクリアする必要があるが、今回のデータの有意水準は「2.6シグマ」にとどまっており、既知のノイズで説明できる確率がまだ0.5パーセント程度残っているからだ。ダークマターが本当にWIMPという粒子でできているならば、陽子の200倍以上の質量を持つ計算になると言われているが、謎を解明するには同じ結果が繰り返し確認されることと、液体アルゴンなど別の物質を使った実験でも同じ現象が観測されることが必要だとされている。

ダークマターの謎は1930年代に銀河団の質量が目に見える星からは説明できないほど重いことが指摘されたことから始まった。これまで浮遊惑星や燃え尽きた星といった暗い天体がその正体ではないかと考えられたが、宇宙全体の質量を説明するには存在数が足りないことが判明している。現在はWIMPのほかにも、強く相互作用する大質量粒子やアクシオンといった理論上の粒子が候補に挙がっており、イタリアや中国の研究施設でも同様の探索が進められている。LUX-ZEPLINは今後もデータ収集を続ける計画であり、事象が積み重なることで有意水準がさらに高まるのか、それとも消えるのかが明らかになる見通しである。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:カラパイア

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