ベテルギウスの大気が斑点状・非対称化、近傍の伴星が影響か
ベテルギウスの内部大気が不規則な構造へと変わりつつある。マンチェスター大学の研究チームが高精度ラジオ望遠鏡で観測した結果、この赤色超巨星の大気面にはスポット状の高温域が増え、左右非対称なパターンが形成されていることが判明した。星の最終段階を理解する重要な手がかりが、今ここに明かされようとしている。
赤色超巨星ベテルギウスは、天文学の中でも特に注視されてきた対象である。この星は我々の銀河系内で最も近い赤色超巨星の一つで、やがて必ず超新星爆発を起こす運命にある。2020年には突然として光度が2.5倍暗くなる「Great Dimming」という劇的な減光現象を経験した。この衝撃的な変化の背後では何が起きているのか、その謎を解き明かすことは、恒星物理学にとって極めて重要な課題となっていたのだ。
チームは南米チリのアタカマ砂漠に設置されたALMA(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)を用いて、ベテルギウスの観測を行った。このラジオ望遠鏡は66台の個別パラボラアンテナで構成され、波長0.6〜1.4ミリメートルという短い電波を検出することで、星の見える表面のすぐ上の層—つまり恒星の内部大気領域を直接捉えることができる。2015年以来、初めての高精度観測が実現したわけである。最長のベースラインを活用し、気象条件に恵まれ、最新の信号処理技術を駆使することで、研究チームは月面上の13メートル程度の物体も識別できるレベルの空間分解能を達成した。
観測結果は、赤色超巨星の大気が急速に複雑化していることを示していた。ベテルギウスの内部大気は2015年以降、確実にスポッティになり、非対称性を強めていた。周囲より800度ほど高温なホットスポットが複数個所で存在し、星の表面には太陽のような対流セルが見られるが、ベテルギウスの場合はより少数で巨大な対流セルが特異的に現れていた。最も明るいホットスポットは2015年の観測でも検出されており、こうした対流セルが時間スケール上で比較的安定して持続していることを示唆している。さらに注目すべきは、このホットスポットたちの配列が一定の方向に優先的に並んでおり、その方向がベテルギウスの周囲を公転する小型の伴星の軌道と関連している可能性が高いという点だ。
この発見は、赤色超巨星が外層を放出し、やがて超新星爆発に至るメカニズムの理解を一歩進める。同時に、ALMAのような最先端観測機器がもたらす精密データが、宇宙物理学の基本的な謎解きにどう貢献するかを示す実例でもある。日本の宇宙産業に携わる部品・装置・素材メーカーにとっては、こうした観測機器の開発・改良を支える精密加工・計測・分析技術の進化を注視し、競争力を保つことが、長期的な産業戦略として重要である。
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出典:Phys.org / 自動翻訳のため訳文が不正確な場合があります




