木星型惑星形成の現場を初めて観測
天文学者が、ガス巨星が周囲のガスを吸収しながら成長する過程を、南米チリのALMA観測所で直接撮影した。WISPIT 2bという惑星系において、理論では予測されていたが観測されたことのない、ガスの渦巻き構造が初めて可視化されたのだ。
惑星形成の過程は、ここ数十年で理論的にはほぼ確立されている。塵が集積して岩石惑星が生まれ、ガスに富んだ領域ではその周りにガスが付着してガス巨星となる、という筋書きだ。しかし、この壮大なプロセスを実際に観測で確認することは、極めて難しかった。直接観測の例は限定的で、多くは間接的な証拠に基づいていたのである。過去十年ほどの間に観測機器の進歩が状況を変えつつあった。2014年にALMA観測所が完全に稼働を開始すると、プロト惑星系に見られる環状構造が観測されるようになった。2018年には、別の系(PDS 70)でプロト惑星の直接撮影に成功している。ただし、それらの観測では惑星とその周辺のガスの相互作用を詳しく捉えることができていなかった。
今回の新しい知見をもたらしたのがWISPIT 2システムである。地球から約430光年の距離にあり、2025年8月に発見が公表された。ガス巨星WISPIT 2bは、まだガスを吸収し続けており、その成長の過程が進行中だ。熱い水素からの光が、ガスが継続的に吸積されていることを示している。さらに2026年3月には、第二の惑星WISPIT 2cも発見され、その後の解析では中心に二つの恒星があることもわかった。こうした複雑な系を詳細に撮影するために、研究チームはALMAの強力な観測モードを活用した。地球と太陽の距離と同じスケールの構造を5キロメートル離れた位置から読む、という困難な課題を成し遂げたのである。その結果、シミュレーションで予測されていた、惑星の周辺に形成されるガスの渦巻き構造が初めて実像として映し出された。
この観測成果は、惑星形成理論の妥当性を直接的に検証するという科学的な価値に留まらない。宇宙科学における観測技術がいまだ発展途上にあり、次なる発見には更に高度な機器能力が必要となることを示唆している。ALMA観測所のような次世代施設の整備や、そこで用いられる高精度な受信機、画像処理システムの改善には、高度な精密部品・材料技術が不可欠である。日本の製造業、とくに部品・装置メーカーにとっては、こうした宇宙科学の最先端を支える技術領域への参画が今後も広がる可能性を示唆する事例となるのだ。
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出典:Phys.org / 自動翻訳のため訳文が不正確な場合があります




