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ispace、北九州の月面ランダーの開発・製造拠点を初公開。「九州発ペイロード」の誕生に期待【宇宙ビジネスニュース】

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ispaceが北九州市に月面ランダーの開発・製造拠点を初めて公開し、2028年の打ち上げを予定する新型月面ランダー「ULTRA」の構造モデルを披露した。この拠点の公開は、日本国内での宇宙産業基盤の整備が進みつつあることを示す重要な象徴である。

ispaceは2025年からこの北九州の施設を活用してきたが、今回の正式公開を通じて地元企業との連携を本格的に始めようとしている。拠点は関門海峡に面した門司区のキャリムエンジニアリング事業所内に設けられ、高さ10メートルのクリーンルームを備えた環境で月面ランダーの開発・製造が行われている。ULTRAは先代の「RESILIENCE」より大型で、高さ約4メートル、乾燥重量がほぼ1トンに達する規模だ。機体を吊り上げて作業する必要があり、このような条件を満たす施設は限定的であるため、スタートアップが柔軟に利用できる北九州という環境の価値は高い。

ULTRAは経済産業省のSBIR事業で120億円の補助金を活用して開発が進められており、三菱重工業とのH3ロケット打ち上げ契約も成立している。ispaceの過去2回のミッションではSpaceXのファルコン9ロケットが使用されてきたが、今回が国産H3ロケットによる初の打ち上げとなる。ミッション費用は200~300億円程度と見込まれており、東京科学大学の科学衛星や台湾宇宙庁の観測機器、韓国UELのローバーといった複数の国際ペイロードが搭載予定である。

北九州市は2024年に宇宙産業推進室を設置し、この2年間で参入関心を持つ企業のネットワークが約150社に広がっているという。市内には金属加工技術を持つ企業やマグネシウム合金製品を手がける企業が存在し、ULTRAはアルミニウムやチタン、マグネシウムといった材料を使用しているため、地元サプライチェーンとの結びつきが具体的に形成される可能性がある。ispaceの経営層も「九州発のペイロードが出てくることに期待したい」と述べており、単なる製造委託にとどまらず、九州地域から宇宙産業のプレイヤーそのものが生まれることを視野に入れている。

日本の部品・装置・素材メーカーにとって、このような動きは市場拡大の機会を示唆している。月面ランダーのような大型精密機械の開発が国内で定着することで、従来の航空機・自動車産業とは異なる要求水準を持つ新規ビジネスが生まれると考えられる。特に金属加工や精密機械加工、材料開発など基礎的な製造能力を持つ企業にとっては、宇宙分野への参入経路が開かれつつあることを意味する。ispaceが世界マーケットを目指す国際的なペイロード輸送サービスを展開する中で、日本国内の供給基盤が強化される必要性が高まっているのである。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:宙畑

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