UchUchU
sorae #ロケット

スペースXがグローバルスターの通信衛星8機を打ち上げ

イメージ

スペースXは日本時間2026年8月16日、ケープカナベラル宇宙軍基地からファルコン9ロケットで、グローバルスターの通信衛星8機を所定の軌道へ投入した。米国の衛星通信事業者グローバルスターが、低軌道に展開する衛星群で提供する音声通話やデータ通信、IoT向けサービスを維持・拡充するために、現在運用中の衛星群を更新・補充するためのミッションである。

このプロジェクトは、現代の衛星産業における複数企業による役割分担と国際的なサプライチェーンの実態を明確に示す事例となっている。グローバルスターは2022年、カナダ企業のMDAに17機の衛星を発注した際、ロケットラボが衛星の本体部分である衛星バスの設計と製造を担当し、MDAが音声通話やデータ通信などを実現する通信ペイロードの開発および衛星全体の最終的な組み立て、統合、試験を担う体制を構築した。今回打ち上げられた8機は、この発注に基づいて製造された後継衛星である。衛星は打ち上げから約56分後に分離を開始し、6分かけてすべてが放出された後、各衛星に搭載された推進系によって高度約1414kmの運用軌道へと自力で移行する設計になっている。

衛星群の世代交代が急速に進む背景には、衛星通信事業そのものが大きな転換期を迎えていることがある。アマゾンは2026年4月、グローバルスターを買収する正式契約を締結し、グローバルスターが保有する衛星資産と周波数帯を活用してスマートフォンなどの携帯端末と衛星の直接通信(D2D)を実現する方針を明らかにした。従来、グローバルスターの衛星群は音声通話やIoT向けの限定的な用途に限られていたが、アマゾンの買収により、その活用範囲は大きく広がることが予想される。このような市場環境の急速な変化に対応し、衛星の世代交代と機能強化が継続的に必要とされているのである。

日本の製造業にとって、衛星通信市場の拡大と多様化は、複数の供給機会をもたらす可能性がある。衛星バスの設計・製造に関わる構造体や電子機器、搭載機器といった部品の供給、衛星の推進系に用いられるエンジンやスラスタなどの推進機器、通信ペイロード関連の電子部品や機器など、様々なレベルでのニーズが存在する。さらに、衛星の運用に必要な地上設備や制御システムに関連した部品・装置の需要も考えられる。現代の衛星プロジェクトは、複数の企業が異なる専門分野を担当する国際的なサプライチェーンの形態を取っており、日本の部品・装置メーカーが各段階で技術的な専門性を発揮できる余地は十分にあると考えられる。衛星通信市場が成長するにつれ、日本の製造業にとってのビジネス機会も増していくものと予想される。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:sorae

この分野の企業を探していますか?

UchUchUは宇宙産業に関わる日本企業をデータベース化しています。参入検討・取引先探索にお使いください。