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NASA天文衛星「スウィフト」科学観測が本格再開 運用困難な高度300kmには10月上旬~中旬に到達か

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NASA天文衛星「スウィフト」が、軌道上昇支援の失敗から方針を転換し、科学観測を全面再開した。高度300kmに到達するまでのわずかな時間に、可能な限りのガンマ線観測データを取得する運用へと舵を切った。

スウィフトは2004年11月に打ち上げられた多波長天文衛星で、ガンマ線バースト現象の観測を主目的に、これまで20年以上にわたり活動銀河や超新星爆発、太陽系内の小天体まで幅広い天体現象の観測を続けてきた。搭載された3基の望遠鏡によってガンマ線、X線、紫外線、可視光線を同時に捉えることで、瞬間的に起こるガンマ線バーストから残光の追跡観測まで、多角的な情報収集を実現していた。しかし打ち上げから20年以上が経つにつれ、希薄な大気の抵抗を受けてその高度は徐々に低下していった。軌道変更エンジンを搭載していないスウィフトを救済するため、NASAはカタリスト・スペース・テクノロジーズ社と契約を結び、同社の無人宇宙機「LINK」による軌道上昇を計画していた。LINKは2026年7月に打ち上げられたものの、その直後に姿勢制御のトラブルが発生した。対策が試みられたものの解消できず、NASAは軌道上昇の断念を余儀なくされた。

このターニングポイントから、スウィフト運用チームは戦略を転換した。空気抵抗を抑えるため停止していた観測を再開し、降下するまでの限られた時間を最大限に活用することにしたのである。2026年8月には紫外線・可視光望遠鏡とX線望遠鏡の使用を再開し、さらに9月にはバースト検出を主責とするバーストアラート望遠鏡も復帰させた。この望遠鏡は全天の16%を同時に観測でき、検出した信号に応じてスウィフト本体が自動的に姿勢を変更する仕組みも合わせて再開されている。現在の高度は約325kmまで低下しており、今後の急速な降下により、運用が困難となる300km到達は2026年10月上旬から中旬と見込まれている。

この事例は、宇宙産業のサプライチェーンに対して重要な示唆をもたらしている。長期運用される衛星の需要が増えるなか、各国の宇宙機関や企業は軌道上での修理・アップグレード、あるいは衛星の救済を実現する技術に投資を続けている。しかし今回のLINKのトラブルは、そうした先進的なミッションが予想外の課題に直面する現実を示した。民間による軌道上支援サービスの実装は、技術的難度が想定より高い可能性があることが明らかになったのである。衛星部品メーカーやシステムインテグレーターにとっては、こうした背景の中で、設計段階での耐久性確保や、軌道上での多層的な冗長性の確保がより一層重要になると考えられる。また、衛星本体の長期運用性能を高めることの価値が、軌道上ミッションの困難さを通じて認識され始めているとも言える。衛星が予期せず降下を迎える事態にも耐える堅牢性の設計が、これからの産業標準となっていく可能性がある。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:sorae

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