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NASAが遠赤外線宇宙望遠鏡「PRIMA」を選定 天体物理学ミッションの新クラス第1弾

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NASAが遠赤外線宇宙望遠鏡PRIMAについて、実機開発に向けた予備設計段階(フェーズB)へ進むことを2026年9月に発表した。これは天体物理学を対象とした新たなミッションクラス「Probe Explorers」の第1弾となる。打ち上げは2033年を目指しており、5年間のミッション期間が計画されている。

PRIMAは口径1.8メートルの望遠鏡で、赤外線の中でも電波に近い遠赤外線領域での観測を行う計画だ。これまで宇宙天文学では、ジェームズ・ウェッブなどの赤外線望遠鏡と、地上の電波望遠鏡の間に観測できない波長域の空白が存在していた。この空白は、既存の観測手段では捉えられない多くの天文現象が存在することを意味している。PRIMAはこの空白を埋めることで、太陽系外惑星の成り立ちや、銀河とその中心のブラックホールがどのように成長してきたかという歴史、さらには宇宙における塵と重元素がいかに蓄積してきたのかという過程に迫ることを目指している。NASA科学ミッション総局の副局長は、このミッションにより「人類にとって深宇宙への次の窓」が開かれると述べており、宇宙の歴史を通じて見えにくかったものが明らかになると期待されている。その結果として、惑星や恒星、ブラックホールの形成プロセス、さらには地球の水の起源をより深く理解できるようになる可能性がある。

赤外線観測を行う際の大きな課題が、観測機器や構造そのものが持つ熱である。この熱は望遠鏡が捉える微弱な赤外線信号を阻害し、観測の精度を低下させる。PRIMAはこの課題に対し、望遠鏡本体を4.5ケルビン(約マイナス269℃)、検出器を0.1ケルビン(約マイナス273℃)という絶対零度に近い超低温まで冷却する計画だ。プロジェクトに関わるカリフォルニア工科大学によると、このように極低温まで冷却することで熱雑音を大幅に抑制でき、従来の遠赤外線ミッションと比べてより高い感度を実現できるという。こうした極限環境での機器動作は、通常の産業用途では見られない厳しい要求を部品・装置メーカーに課すことになる。

プロジェクト費用の上限は12億ドルとなっており、フェーズBでは技術・計画・費用面での確認審査が行われる。JAXAをはじめとした各国の宇宙機関や研究機関も参加予定であり、このプロジェクトは国際協力の枠組みの中で各国の産業基盤を活用することになると考えられる。大規模で長期にわたるこのプロジェクトは、極低温冷却システムや精密検出器、構造体などの高度な技術を必要とする。日本の部品メーカーや装置メーカーにとって、こうした宇宙ミッションはサプライチェーンの一部として関わる機会を生み出す可能性がある。特に極低温環境での動作保証や、宇宙環境への耐性といった要求が生まれることで、製造業の技術的ノウハウが試される貴重な場となり得る。同時に、国際的な宇宙ミッションに参加することは、日本の製造技術の信頼性と高い品質を世界に示す機会でもある。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:sorae

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