UchUchU
sorae #日本の宇宙開発

大阪・関西万博のJAXAブース映像がプラネタリウム番組に 「月に立つ。その先へ、」全国で順次上映

イメージ

大阪・関西万博のJAXAブースで上映された映像がプラネタリウム番組として全国で順次上映される運びとなった。番組「月に立つ。その先へ、」は、月面探査と人間の宇宙進出の意義をテーマにした作品で、2026年9月から複数の科学館やプラネタリウムでの上映が開始されている。

元々この映像は、万博会場に設置された高精細LEDカーブビジョン向けに制作された4作品だった。万博という限定的な会場での上映に留まらず、プラネタリウムという広く全国の科学教育施設で利用される形態へ展開を図っている。映像はドーム状の大画面に映すべく、ストーリーを大幅に描き直し、プラネタリウム向けの作品として再構成された。監督は『HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-』などのフルドーム作品で知られる上坂浩光氏が務め、JAXAとトヨタ自動車の協力を得て、約2年の製作期間をかけて完成させた。作品に登場するのは、小型月着陸実証機「SLIM」、月極域探査機「LUPEX」、月面探査車「有人与圧ローバー」といった、日本が開発・参加している実際の月探査機プロジェクトである。

番組のストーリーは、月面基地が稼働する近未来を舞台に展開する。日本人宇宙飛行士が、LUPEXの活動終了直前に発見された水源を調査するため、太陽光が届かない永久影領域へ向かうという設定である。LUPEXプロジェクトに参加していた祖父が追い求めていた謎の黒い石をめぐり、過去の月探査と未来の有人探査の物語がつながっていく構成だ。監督の上坂氏は、本作が日本も参加するアルテミス計画を緻密に描くとともに、過去の探査機が積み重ねてきた挑戦や知見を伝える作品であると述べている。

この作品の全国展開は、日本の宇宙産業に対する社会的な関心と理解を高める効果が期待できる。月探査という遠い目標に見える国家プロジェクトが、ストーリー性を持つ映像作品として提示されることで、広い層の国民に宇宙開発の意義が浸透していく可能性がある。また、作品に登場するSLIM、LUPEX、月面探査車といった実機プロジェクトの役割や重要性が伝わることは、これらシステムに関わる部品・装置・素材を供給する製造業にとって、今後の市場機会と事業の見通しを立てやすくする。アルテミス計画という国際的な月探査の枠組みの中で、日本企業のサプライチェーン全体が、今後の宇宙産業の拡大にいかに関与していくかを認識する機会となり得るのである。

現在の上映は、神奈川工科大学厚木市子ども科学館、佐賀県立宇宙科学館ゆめぎんが、スペースLABO(北九州市科学館)、とよはしプラネタリウムの4施設で実施もしくは予定されている。上映館は今後追加される見通しもあり、より広い地域での認知と関心の喚起が見込まれる。日本の製造業にとって、月探査の現実化に向けた技術開発と人材育成、さらには産業基盤の整備という観点から、こうした国民向けの発信は無視できない要素となっていくと考えられる。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:sorae

この分野の企業を探していますか?

UchUchUは宇宙産業に関わる日本企業をデータベース化しています。参入検討・取引先探索にお使いください。