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めずらしい褐色矮星を続々発見 ウェッブ宇宙望遠鏡が観測した星形成領域「IC 348」のパノラマ

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ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による観測で、ペルセウス座方向の星形成領域「IC 348」から、従来の理論では存在しないとされた軽い褐色矮星が相次いで見つかっている。質量が木星の約2倍という天体を含む9個の褐色矮星が新たに確認され、星が生まれるメカニズムの理解を根本から問い直す必要が生じた。

IC 348は地球から約1000光年先にあり、低温のガスと塵が自らの重力で収縮することで新しい星々が次々と生まれる領域だ。この環境では、太陽のような恒星から褐色矮星、さらには惑星まで、質量が大きく異なる多くの天体が同時に誕生する。褐色矮星は恒星と同じ分子雲の収縮プロセスで生まれながら、中心部で水素の核融合を持続できない天体とされている。ペンシルベニア州立大学のKevin Luhman氏とヨーロッパ宇宙機関のCatarina Alves de Oliveira氏は、褐色矮星がどこまで軽い質量で存在しうるのかを探る研究を進めてきた。2022年にIC 348で3個の褐色矮星を発見した後、観測範囲を広げて2024年に候補天体を絞り込み、2025年に分光観測によって質量を確認した。その結果、9個の新しい褐色矮星が特定された。

このうち8個から炭化水素の痕跡が見つかり、質量が軽いほどこの痕跡が強まる傾向が観測されたことから、研究チームはこれら天体を独自の分類に置く可能性を指摘している。より衝撃的なのは、9個中1個の質量が木星の約2倍、すなわち太陽の約0.19%に過ぎないという点だ。一般的に褐色矮星の質量下限は木星の13倍前後とされており、この天体はその理論値を大きく下回っている。加えて、見つかった9個中2個では円盤構造の兆候が確認されており、周囲で惑星が形成されている可能性があるという。星形成のメカニズムに関する従来の理論では、恒星と惑星は異なるプロセスで生まれるとされてきた。恒星は分子雲の直接的な収縮から生まれるのに対し、惑星は若い星を取り巻くガスと塵の円盤内で形成されると考えられている。しかし今回の発見は、その両者の区別をより複雑にする。恒星と惑星の中間に位置するとされた褐色矮星の定義が揺らぎ始めているのである。

ウェッブ宇宙望遠鏡のような先端観測機器は、赤外線検出器、高精度な鏡の製造、極低温環境での安定動作など、多くの高度な部品・素材技術に支えられている。基礎科学としての星形成理論の進展と、観測機器の技術進化は不可分だ。今回のような発見が相次ぐことは、観測感度や波長分解能といった機器性能への要求が高まることを意味する。日本の製造業が宇宙観測機器に供給する部品や素材開発を進める際、こうした科学的発見が要求する技術水準の継続的な上昇を把握することは、宇宙産業全体の競争力維持につながる。

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出典:sorae

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