スペースX、アメリカ宇宙軍の「USSF-385」を実施 「Starshield」を利用した複数の衛星か
イメージ スペースXがアメリカ宇宙軍の機密ミッション「USSF-385」を9月26日に実施し、ヴァンデンバーグ宇宙軍基地からファルコン9で複数の軍用衛星を軌道投入した。搭載衛星の詳細は非公表だが、民間向けのスターリンク技術を応用した政府専用衛星プラットフォーム「Starshield(スターシールド)」を利用した衛星群である可能性が高い。
Starshieldは、スペースXがスターリンク衛星インターネットの構築を通じて蓄積した衛星バスの技術を、アメリカ国防省やインテリジェンス機関といった政府機関の安全保障要求に適応させたシステムである。地球観測衛星として、あるいは通信衛星として、またはほかの機器を搭載するホステッドペイロード型として運用されることが想定されている。今回のUSSF-385は、こうした用途に対応する衛星群を宇宙軍が段階的に構築する一連の打ち上げの一部と考えられる。航空宇宙専門メディアによれば、8月のUSSF-366と9月のUSSF-153に続く3回目のミッションであり、前の2つのミッションでは各23機の衛星が軌道上に登録されている。
このような軍用衛星の急速な打ち上げ増加は、アメリカの宇宙戦略が民間企業の再利用ロケット技術に深く依存していることを示している。今回使用されたファルコン9の第1段ブースター「B1100」は10回目の飛行で、過去には国家偵察局のNROL-95など政府機関向けのミッションに何度も使われている。再利用ロケットにより、宇宙軍は短期間に複数の衛星を打ち上げて星座を構築することが可能になった。この効率性の向上は、宇宙利用の軍事的な重要性がかつてなく高まっていることを象徴している。
日本の部品・装置メーカーにとって、この動向は慎重に注視する価値がある。Starshieldの各衛星は、画像センサー、高周波コンポーネント、構造部材、熱制御装置など、多くの精密部品で構成される。政府主導で衛星星座が急速に拡大すれば、そうした部品の需要も高まる可能性がある。また、衛星と地上局の間の通信インフラ、データ処理装置、搭載センサーなど、サプライチェーン全体に波及効果が生じると考えられる。米国の防衛産業との取引経験を持つか、あるいはこれから持ちたいと考える日本のサプライヤーは、Starshieldのような政府衛星プラットフォームの展開に伴う市場機会を早期に識別し、対応技術の開発を検討する段階に入っているのではないだろうか。
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出典:sorae




