1947年に出現した観測史上最大級の黒点群は「スーパーフレア」を起こし得た?
イメージ 1947年4月に観測された太陽の黒点群が「スーパーフレア」と呼ばれる巨大な太陽フレアを引き起こし得た可能性が、統計的な分析により示唆された。マックス・プランク太陽系研究所の研究チームは、この黒点群が理論上10の34乗エルグを上回るエネルギーのフレアを発生させ得たと推定している。太陽で観測されたことのない規模の現象を、かつて存在した黒点から引き出す試みだ。
1947年の黒点群は、近代的な太陽観測が始まって以来、最大級の規模だった。太陽の可視面積の約0.6%を占めたこの黒点群は、1859年のキャリントン・イベント以降に記録されたものの中では最大とされている。当時、この黒点群が実際には巨大なフレアを発生させたという記録は残っていない。研究チームは、NASAの太陽観測衛星SDOが2010年から2016年にかけて観測した300件以上の大規模フレアを詳細に分析し、黒点を含む磁場の強い領域の面積とフレアが放出するエネルギーの間の関係を統計的に導き出した。この関係式を1947年の黒点群に当てはめることで、当時起こし得たであろうフレアの最大エネルギーを推定したのである。
スーパーフレアは、太陽では1960年代の人工衛星による観測開始以降、一度も確認されていない現象である。しかし、太陽に似た特性を持つ他の恒星では平均100年に1回程度の頻度で、10の34乗エルグ以上のエネルギーを持つスーパーフレアが発生していると考えられている。今回の推定によれば、1947年の黒点群はこの基準値を超えるフレアを発生させ得たという点で、太陽がスーパーフレアを引き起こす潜在能力を持つことを示唆する有力な証拠になると考えられる。参考までに、キャリントン・イベントは10の33乗エルグ程度と推定されており、1947年の黒点群はその上をいく規模の現象を起こせた可能性があるわけだ。
太陽フレアは地球の衛星通信や電力網に甚大な影響を与える可能性を持つ。スーパーフレアのような極限状況では、その影響ははるかに深刻化し、社会インフラ全体に及ぶ可能性さえある。日本の製造業、特に衛星部品やセンサー、通信機器を製造するサプライヤーにとって、太陽の極限現象への対応は看過できない課題である。1947年のような大規模な黒点群が再び現れた場合のリスク評価や、耐久性試験の基準設定といった観点から、こうした太陽物理学の研究成果は、製品の信頼性向上と長期的な競争力維持に直結する重要な知見となり得るだろう。
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出典:sorae