女性のみの船外活動として6度目、国際宇宙ステーションのカメラと対接支援装置を交換
国際宇宙ステーション(ISS)のドッキング支援システムとカメラの交換作業が9月1日に完了した。NASAのジェシカ・メイヤー宇宙飛行士とESAのソフィ・アドノ宇宙飛行士による6時間49分の船外活動により、ISSの主要な運用機器が成功裏に更新されたのである。これは歴史上6番目となる全女性による宇宙遊泳でもあった。
この船外活動で最初に実施された、そして最も重要な作業がハーモニー・モジュール2の前方港部に取り付けられた平面反射鏡(プレーナー・デフレクター)の交換である。この反射鏡はレトロリフレクター(逆反射板)とも呼ばれ、訪問宇宙船がISSにランデブーしドッキングする際の航法支援に不可欠なシステムだ。旧型の反射鏡は長年の運用の中で、先行する宇宙船の到着・離脱時に放出されたスラスター残渣が堆積し、表面が劣化していた。併せて、ステーション主桁に取り付けられたカメラ・ポート3の高解像度ビデオカメラも交換された。
作業の進行中、アドノが左肩関節の動きに制限が生じるというトラブルに遭遇した。メイヤーが現場での対応に当たり、スーツの上腕部を開いて調査したところ、ケーブルが肩部の多層断熱材と回転関節の間に引っかかっていたことが判明した。問題を解放すると、アドノの可動性は回復し、無事船外活動を終えることができた。安全を優先する判断と、想定外の状況における実装的な対応能力が船外活動の信頼性を支えている。
ISSは地球軌道という過酷な環境に置かれた施設であり、太陽放射、真空、温度変化などの影響を受けて、各種機器や部品は予想以上の速度で劣化する。ドッキング支援システムのように宇宙船の運用に直結するクリティカルなシステムはもとより、カメラや各種計測機器なども定期的なメンテナンスと交換が不可避である。平面反射鏡の汚損に代表されるように、軌道上での交互作用は地上での想定と異なるケースも多い。継続的な保全作業は、ISSの信頼性と運用効率を維持するための必須要件なのである。
日本の部品・装置・素材メーカーにとって、ISSのような国際的な宇宙インフラ施設の維持には継続的かつ安定した供給需要が生じることを意味する。カメラシステムに用いられる光学部品、各種センサーや制御機器、そして定期交換が必要な部材の供給チェーンは、今後も着実な需要が見込まれる分野である。宇宙活動の国際化と長期化に伴い、こうした基盤技術を支える部品供給の信頼性と品質への期待は、ますます高まっていくと考えられる。
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