SpaceX、世界最大のロケット「スターシップ」を7月20日に重要な第13回試験飛行で打ち上げへ、その見どころは
SpaceXは7月20日、同社が開発した世界最大のロケット「Starship」の13度目の飛行試験(Flight 13)を実施する。テキサス州南部のStarbase基地から東部時間午後6時45分(日本時間は翌日の朝9時45分)に打ち上げられ、90分間のウィンドウが設定されている。このミッションは2026年通算2度目のStarship飛行試験となり、当初予定の7月16日から延期されていた。
Starshipは下段の「Super Heavy」と上段の「Starship」(またはShip)から構成される全高122メートル超の巨大ロケットで、完全かつ迅速な再利用を前提に設計されている。100トン以上のペイロードを地球低軌道に運べる能力を持ち、SpaceXはこの機体がその強力さと再利用性により、人類の月火星移住を含む大胆な宇宙探査を可能にすると考えている。Starshipは2023年4月に初飛行して以来、11回の亜軌道飛行試験を実施してきた。
最新のFlight 12は2026年5月22日に実施され、最新型のStarship V3の初飛行となった。V3は実運用型として設計された最初のバージョンであり、2027年のNASAアルテミス計画第III段階ミッション投入が予定されている。 Flight 13ではFlight 12と同様の目標を追求するが、いくつかの重要な変更が加えられる。
Super Heavyは打上げ約7分後にメキシコ湾での制御落水を目指す一方、Shipはオーストラリア西岸沖のインド洋への落水を約65分後に実施する予定だ。今回の最大の焦点は、20個の次世代Starlink V3衛星を亜軌道空間に放出することである。これらの衛星は従来型よりも大型で、各機が約2,000キログラムの重量を有する。
SpaceXはこれら衛星が太陽電池アレイを展開し、高容量レーザーを通じて既存のStarlink網と接続される予定としている。20個のうち6機はカメラを搭載し、Shipの熱シールドタイルを観測する。SpaceXはこの熱シールドシステムのデータ収集を進めており、将来的にはShipを着陸塔の把持アーム(チョップスティック)で直接捕捉する計画の実現に向けた検証を行っている。
SpaceXの最終目標は、Super HeavyとShip両機をStarbaseの打上げ塔で捕捉する運用を実現することにある。この方式が成功すれば、各機が1日に複数回の飛行を実現できるという。現在、既存のStarlink衛星は約10,800機が運用されているが、SpaceXはStarlink V3の運用規模を最大100,000機まで拡大する計画を掲げている。
このスケールの実現には数千回の打ち上げが必要であり、既に年間165回の飛行実績を持つFalcon 9ロケットでもその負荷には対応できず、Starship運用の高頻度化が不可欠とされている。
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