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Fusic、複数衛星に対応するクラウド型地上管制システムのPoCを開始

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Fusicが複数の衛星に対応できるクラウド型の地上管制システムのPoC(概念実証)を開始することを発表した。衛星コンステレーション時代における現在の課題である、衛星ごとの個別開発による効率性の低下と、その結果としての事業拡大の制約を解決するための試みである。

従来、衛星の地上管制システムは機体ごとに個別開発されることが標準的なやり方であった。衛星数が増加するコンステレーション時代には、このアプローチでは開発コストと負担が急速に増していくという構造的な問題が生じている。Fusicの指摘によると、このコスト負担の増加が衛星事業者の事業拡大を妨げる主要な要因になっているという。新しいアプローチは、同じ基盤で複数の衛星機種を統一的に運用できるようにすることで、衛星を追加するたびに個別システムを再構築する手間や費用を削減し、汎用的な地上系ソフトウェアを事業者に提供しようとするものである。実証では、衛星運用の中核となるコマンド送信機能とテレメトリ受信・監視機能をクラウド基盤として構築し、実運用を想定した環境で検証を進める予定である。

衛星地上管制システムの汎用化が実現することは、宇宙産業全体のサプライチェーン構造に大きな影響をもたらす可能性がある。現在、複数の衛星事業者が個別にシステムを開発する構造では、各事業者の仕様や要件が多様化し、地上システム開発者にとって毎回異なる条件に対応する負担が大きくなっている。汎用的なクラウド基盤が普及すれば、業界全体の仕様の標準化が進み、衛星システムの要件定義や開発効率も向上する可能性がある。また、システム開発の負担が減れば、衛星事業そのものへのアクセス障壁も低下し、より多くの事業者が衛星運用に参入しやすくなることも考えられる。このPoCは、シンガポール南洋理工大学の衛星研究センターやKick Space Technologiesなど、国内外の事業者や研究機関からのヒアリングを仕様に反映させながら進められており、単なる企業の内部開発ではなく、業界全体の知見が統合されるプロセスとして位置づけられている。

日本の部品・装置・素材メーカーの観点からみると、地上管制システムの標準化は、衛星運用の効率化を通じて間接的に部品需要の構造を変える可能性がある。運用効率が向上して衛星の寿命管理やミッション遂行がより最適化されれば、衛星の設計段階での技術要件が変わり、それに応じて部品の仕様や納入スケジュールも調整されるようになるかもしれない。さらに、汎用化によって衛星の開発・運用コストが低下すれば、衛星コンステレーションの構成機数の増加につながる可能性も考えられ、その結果、総体的な部品需要量を拡大させるドライバーになり得る。このようにして衛星産業全体の活動量が拡大していくことは、部品メーカーにとって市場機会の増大を意味する。このPoCが成功し、実運用段階へと進むかどうかが、今後の日本の宇宙産業サプライチェーンの構造に関わってくることになると言えるだろう。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:Space Media

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