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スペースシードHDと岐阜大学、宇宙飛行に伴う遺伝子発現の変化を逆転させる可能性のある海藻由来成分を探索

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スペースシードホールディングスと岐阜大学が共同で、宇宙飛行による遺伝子発現の悪影響を軽減する可能性のある海藻由来成分の探索を行い、8つの候補物質を特定した。この研究は、公開されている複数のデータベースを組み合わせることで、実験検証の優先順位を効率的に絞り込む方法論を実証したものである。

宇宙空間での滞在は、人体に老化と共通する特徴を持つ生理的変化をもたらすことが知られている。こうした影響を緩和する食品やサプリメントの開発は、今後の有人宇宙活動の拡大を支える上で重要な課題となっている。今回の研究は、この課題に対して、海藻由来成分のデータベース、化合物処理による遺伝子発現の変化パターンを記録したデータベース、実際の宇宙飛行士6名から得られた血液の遺伝子発現データという三つの公開情報源を活用した。研究チームは、宇宙飛行に伴う遺伝子発現の変化とは逆方向の発現パターンを示す化合物を系統的に探索し、スチグマステロール、フコキサンチン、フィトール、プロトカテクアルデヒド、バニリン、アピゲニン、コレステロール、フコステロールの8物質を候補として抽出した。

特に注目されるのは、スチグマステロールが対象となった10遺伝子中7遺伝子で逆方向の発現変化を示し、フコキサンチン、フィトール、プロトカテクアルデヒド、バニリンもそれぞれ6遺伝子で同様の効果を持つと評価された点である。フコキサンチンは海藻に特徴的に含まれるカロテノイドの一種であり、今後の実験検証に向けた有望な候補と位置づけられている。この研究では、分析全体をAIを活用して実行した点も特徴的である。

この取り組みは、宇宙産業における生命科学分野の研究開発が、次の段階へ移行していることを示唆している。単に有人飛行の実施だけでなく、長期滞在環境での人体影響を軽減する対策技術が、市場ニーズとして認識されるようになっているということだ。候補物質の実証検証が進めば、それらを食品や機能性成分として製品化する過程で、素材の抽出・精製、配合・加工、品質管理といった各段階で新しい需要が生まれる可能性がある。

日本の食品関連メーカーや素材・部品サプライヤーにとって、こうした研究成果は参入機会の一つとなり得る。特に海藻由来成分の産業利用に関わる企業にとっては、基礎研究から製品開発への道筋が徐々に見えてくる段階である。ただし、研究発表の注釈にあるとおり、これらの物質がヒトにおける有効性や安全性を示すものではなく、食品への配合可否もまだ未定である。実験検証の進捗を見守りながら、将来の実用化に向けた事業展開を検討することが、サプライチェーン参画企業の現実的な対応となるだろう。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:Space Media

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