宇宙ミッション運用サービス開発のJAOPS、2億6,000万円を調達 ミッションコントロールセンター構築へ
イメージ 宇宙ミッション運用を専門とする株式会社JAOPSが2億6,000万円のシードラウンド資金調達を実施し、初となるミッションコントロールセンターの構築に進むことを発表した。衛星やロボットミッションの運用機能をサービスとして提供する「Operations as a Service(OaaS)」の事業展開を大きく加速させる段階に入ったことを意味している。
JAOPSは2023年設立の比較的新しい企業だが、設立からわずかな期間で日本、スペイン、フランス、英国、韓国、米国の6ヶ国でサービスを提供している点が着目される。ツール、シミュレーター、ミッションコントロールインフラといった衛星運用に必要な機能を、独立した事業体として顧客に提供するビジネスモデルである。従来、衛星プログラムはメーカーを中核とした体制で運用機能も含めて構築されることが多かった。しかし衛星の数が急速に増加し、小規模衛星コンステレーション、新規参入企業による宇宙ミッションなど、宇宙活動の多様化が進むにつれて、すべての企業や機関が自社でミッションコントロール体制を一から構築することは経済的にも技術的にも現実的ではなくなってきた。JAOPSはこうした市場ニーズを早期に捉えた事業モデルを実績ベースで展開しており、複数国での顧客獲得という実績が今回のシードラウンド調達で高く評価されたと考えられる。
調達資金の使途は、運用能力の拡張と、同社初となるミッションコントロールセンターの構築である。このセンターは、より大型で複雑な衛星ミッションの同時運用や、顧客数の増加に応じた規模拡大に対応するための重要なインフラとなる。日本国内では、JAXAの宇宙戦略基金への採択や東京都からの助成金交付を受けており、公的支援を基盤とした民間事業の成長という構図が成立していることが特筆される。
こうした動きは、日本の製造業にとって多角的な影響をもたらす可能性がある。衛星やロボットの製造企業は、ハードウェアの開発・製造に経営資源を集中させ、複雑な運用サービスは専門事業者に委託する選択肢が拡大する。同時に、ミッションコントロール機能の高度化、運用規模の拡大は、地上システムに必要な部品や装置、通信・計測機器といった部品・装置サプライヤーの需要増につながる可能性がある。ミッションコントロールセンターという大型施設の建設段階では、電力インフラ、通信インフラ、建設・設備関連の企業や部品サプライヤーの参加機会も想定される。衛星産業全体の外延が広がる中で、製造からサービス・運用へと産業の層構造が拡張されつつあり、その過程で部品・装置・素材メーカーの役割も変わっていく可能性がある。
※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。
出典:Space Media




