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巨大アームで宇宙ゴミをつかんで大気圏で燃やす。イギリスのデブリ除去作戦が始動

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英国政府が宇宙ゴミ除去の世界初となる国家ミッションを始動させた。使用を終えた人工衛星をロボットアームでつかみ、大気圏近くで燃やして処分する宇宙船を2029年に打ち上げる計画である。英国宇宙庁がスイス発の軌道上サービス企業クリアスペース社と組んで進めるもので、1機の宇宙船が複数の衛星を順に捕獲して処分する点が特徴だ。

背景には、地球周回軌道がすでに混み合い、危険な状態にあるという認識がある。元記事では、地上から追跡されている宇宙ゴミが約4万7000個、追跡できない1cm以上の破片が約150万個と推定されると紹介されている。これらは時速2万7000km以上で移動しており、通信や気象観測など社会の基盤を支える衛星にとって常に衝突の脅威となる。大型のデブリが衝突すれば、サービスの停止や安全保障への影響も懸念される。英国政府はこうした状況を迅速に対応すべき課題と判断し、今回の計画に踏み切ったとされる。

今回のミッションで注目されるのは、捕獲から処分までを一機で繰り返す運用の考え方である。宇宙船は衛星を1基ずつつかみ、大気圏に近い低高度まで下ろして放出し、大気中で燃え尽きさせる。記事によれば、初回は2基を処分する計画で、2032年までの完了を目指す。宇宙船は燃料補給が可能な設計とされ、長期にわたる清掃活動を想定しているという。クリアスペース社が欧州宇宙機関の計画で開発中の4本アームの捕獲機「クリアスペース1」のために作った捕獲の仕組みが、この宇宙船にも生かされる見込みだ。衛星の捕獲や軌道上での接近・把持は、部品の耐久性や機構の信頼性が直接問われる分野であり、宇宙産業にとって実用化への一歩といえる。

一方で、この分野の技術開発をめぐる国際競争も激しくなっている。元記事によると、今回の入札には日本のアストロスケール社も参加し、クリアスペース社と競ったという。同社は2024年に宇宙に放置された日本のロケット部品へ近接して撮影する技術を実証しており、2027年度には「ADRAS-J2」として大型上段の捕獲と軌道離脱を計画している。今後10年で10億ドル規模の産業に成長するという予測もあり、各国の企業が技術を競う市場は今後も広がっていくと考えられる。

日本の製造業にとって、この分野は衛星本体だけでなく、捕獲機構、アーム、接近センサー、推進系、燃料補給に関わる部品や素材など、関わりうる領域が広い。大型の宇宙ゴミを扱う以上、捕獲時の衝撃や姿勢制御に耐える構造設計の重要性も高まると考えられる。ミッションの成否を握るのは、過酷な宇宙環境で確実に動く機構と部品であり、精度と信頼性を満たせるサプライヤーにとって新たな受注機会になる可能性がある。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:カラパイア

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