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月の日陰なら地球の微生物が最長1週間生き延びる可能性、NASA最新研究

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NASAの研究によって、月の南極にある日陰では地球由来の微生物が最長1週間程度生き延びる可能性が判明した。従来、月のような過酷な環境では微生物はほぼ即座に死滅すると考えられていたが、今回の研究成果は将来の有人月探査における微生物管理の重要性を改めて認識させるものとなっている。

月面は極限の環境だ。大気がほとんど存在しないため、太陽からの紫外線や宇宙から飛来する高エネルギー粒子が直接地表に降り注ぎ、昼間の気温は非常に高くなり、夜間には大きく低下する。しかし月の南極付近では、月の自転軸の傾きが小さいという地学的な特性から、クレーターの縁や地面のくぼみなど、太陽光が届きにくい場所が生まれる。中には太陽の光が直接当たらない「永久影」と呼ばれる領域もあり、こうした場所では紫外線や温度の影響が緩和される。研究チームはNASAの月周回探査機「ルナー・リコネッサンス・オービター」が収集した標高や温度のデータを用いて、月の南極の3地域に対しレイトレーシング計算で日陰の環境を高精度で再現した。

シミュレーション結果によると、月の南極にはクロコウジカビという黒カビが最長7日間生き延びられる日陰が存在することがわかった。クロコウジカビは浴室や空調設備、パンの表面などに生える一般的な菌で、国際宇宙ステーション内でも確認されており、紫外線への耐性が強い。また永久影の環境では、5種類すべての対象微生物が生き延びられる場所が存在した。ただしこれは微生物が生存状態を保つ可能性を示しているだけで、月面で増殖できることを意味するものではない。生き残った微生物は代謝や成長をほぼ停止させた「乾眠」と呼ばれる休眠状態にあると考えられている。

現在、人類を再び月へ送り長期活動拠点を築く「アルテミス計画」が進められている。人間が月へ向かう際、宇宙服や靴底、皮膚など様々な場所に付着した細菌や菌類を完全に除去することは難しく、地球の微生物が月へ運ばれることは避けられない。仮に宇宙飛行士が持ち込んだ微生物が月面で数日間生き延びる場合、月に元々存在する化学物質と地球からの汚染物質を区別することが難しくなり、科学調査に支障をきたす可能性がある。研究チームは、有人探査が開始される前に月面の化学的状態を詳しく調べ、持ち込まれうる微生物の種類や量を把握しておく必要があると指摘している。

今後の月面活動の拡大に伴い、宇宙飛行士の安全対策と月面の科学的価値保護の両立が課題となる。この研究成果は、月面で使用される部品や装置、材料の仕様や製造工程における微生物管理基準がさらに厳しくなる可能性を示唆している。日本の部品・装置メーカーも、こうした変化に対応した製造技術の開発が求められることになると考えられる。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:カラパイア

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