QPS研究所の小型SAR衛星「ワダツミ-II」「ヤマツミ-II」 2026年11月に相次ぎ打ち上げ予定
イメージ QPS研究所は2026年10月13日、小型SAR(合成開口レーダー)衛星「QPS-SAR 20号機」(愛称「ワダツミ-II」)と「QPS-SAR 19号機」(愛称「ヤマツミ-II」)の打ち上げ予定を発表した。ワダツミ-IIは2026年11月4日以降、ヤマツミ-IIは11月10日以降に、米Rocket Lab(ロケットラボ)のElectron(エレクトロン)ロケットで打ち上げられる計画だ。いずれも専用ミッションとして1機ずつ、ニュージーランド・マヒア半島の第1発射施設「Launch Complex 1」から高度約575kmの中傾斜軌道に投入される。
具体的な打ち上げ日時は決まり次第、QPS研究所の公式サイトや公式SNSで発表される。天候などによって予定が変わる可能性もある。Rocket Labによる同社衛星の打ち上げは、直近の2026年8月20日の「QPS-SAR 18号機」(愛称「スサノオ-II」)を含め、これまで9回すべて成功している。なお、QPS-SARの番号は打ち上げ契約の手続き順に付けられており、実際の打ち上げ順とは一致しない。今回も20号機が16号機・17号機・19号機より先に上がる予定となっている。
QPS研究所は、地球上の任意の地点を平均10分間隔の「ほぼリアルタイム」で観測することを目指し、小型SAR衛星によるコンステレーションの構築を進めている。2028年5月末までに24機、2030年にはさらに機数を増やす計画だ。今回の2機は、2025年5月に打ち上げられた10号機「ワダツミ-I」、同6月の11号機「ヤマツミ-I」とそれぞれ同じ軌道面に入る。各軌道面で2機目となることから「-II」と名付けられた。同じ軌道面に衛星を重ねていく運用は、観測の間隔を詰めるための一つの手段と考えられる。
衛星の機数を増やすには、同じ設計の衛星を継続して作り、打ち上げを繰り返す体制が必要になると考えられる。衛星本体だけでなく、ロケットの調達や地上運用まで含めて需要が続く可能性があり、宇宙産業全体としては量産とその後の運用を見据えた厚みのあるサプライチェーンが求められていくだろう。日本の製造業にとっては、構体や取り付け部材、電子部品、電源まわりの機器、試験装置などの調達が複数回にわたって発生する可能性がある。一品一様の高精度な加工だけでなく、同じ品質を繰り返し出せる管理体制や、打ち上げ日程の変動に合わせた納期対応が問われる場面も出てくると考えられる。宇宙用途の品質要求を事前に確認しておくことが、参入を検討する際の実務上の第一歩になるだろう。
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出典:sorae



