長征ロケット爆発から復帰、中国が連続打ち上げ
中国の宇宙企業は、長征7A型ロケットの爆発からわずか1週間で、24時間以内に2つの打ち上げミッションを相次いで成功させた。この急速な回復は、異なる用途に対応する複数のロケット体系を持つ中国の宇宙産業の能力を示す一方で、新型ロケットの信頼性課題も浮き彫りにしている。
8月10日、中国航天科技集団が打ち上げた長征7A型ロケットは、リフトオフから約85秒後に機体が逆向きに曲がる異常が発生し、フェアリング部分と上段が損傷した。ロケット本体と搭載の通信衛星「中星4B」はともに喪失された。わずか6日後の8月16日、海南島の文昌宇宙基地から長征12型ロケットが打ち上げられ、24基のインターネット衛星を低軌道へ投入した。その24時間以内には、太原衛星発射センターから長征2C型ロケットが発射され、アラブ首長国連邦向けのSEO衛星を軌道に送り届けた。複数ロケット型の並行運用という戦略的構成があったからこそ、一つの失敗から短時間で回復できたのである。
この連続打ち上げで活躍した3つのロケットは、用途と仕様が大きく異なっている。長征12型は2024年に導入された新型で、高さ62メートルの2段式。比較的重いペイロードを低軌道および太陽同期軌道へ投入するのに最適化され、導入以来7回の打ち上げをすべて成功させている。長征7A型は60メートルの3段式で、より高い軌道である静止遷移軌道への打ち上げを目的としている。長征2C型は最も小型で43メートル。1982年から運用を続ける実績型で、搭載能力は約3.9トン程度だが、長年の信頼性実績を有している。
今回の爆発で浮上した課題が長征7A型の信頼性である。この機種は2020年のデビュー以来18回の打ち上げで、今回が2度目の失敗だ。つまり失敗率は約11パーセント程度であり、他の型と比べて高い水準にあると考えられる。中国航天科技集団は爆発原因を調査中との声明のみで、詳細は公表していない。新型ロケットの初期段階における信頼性確立には試行回数が不可欠であることが示唆されている。
日本の部品・装置メーカーが注視すべき点は、中国ロケット産業における信頼性向上のプロセスである。複数ロケット型の並行運用により、一つが停止してもサービスを継続できる柔軟性がある一方で、新型ロケットの段階的な信頼性確立には時間がかかる。国内サプライヤーが中国ロケット産業に納入する場合、納入先企業の信頼性向上プロセスを理解し、求められる品質管理と納期厳格さに応え続けることが、長期的なビジネス機会につながると考えられる。
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