ISS活動が続く中、Crew-12が地球に帰還
NASAの有人ミッションCrew-12が、237日間の任務を終えて今朝、米カリフォルニア州沖の太平洋に着水した。後任のCrew-13は一週間前に国際宇宙ステーション(ISS)へ到着しており、ISSの乗員は通常どおり7名に戻った。一方で補給船の出入りは続いており、ISSの運用は引き続き慌ただしい。乗員の交代と物資輸送が同時に進む状況は、長期滞在施設を維持する仕事の性質をよく示している。
帰還したのは、指令のジェシカ・メイア、パイロットのジャック・ハサウェイ、ミッションスペシャリストのソフィー・アドノ(ESA)とアンドレイ・フェディアエフ(ロスコスモス)の4名である。乗員は237日のうち235日をISS上で過ごし、メイアは今回の飛行で4回の船外活動を行った。着水の約1時間後にはクルードラゴン「フリーダム」が回収船シャノンに収容され、長期の無重力状態から重力環境へ戻った乗員は担架で運び出された。研究面では、宇宙飛行中の静脈血栓塞栓症の解明、医療用の点滴液を宇宙で製造する技術の試験、地上で利用するための幹細胞の増殖法の検討が報告された。有人の長期滞在が医療研究の場として使われていると受け止められる内容である。
今回の帰還と並行して注目されるのは、ISSへの物資輸送の役割分担である。ノースロップ・グラマンのCygnusは大気圏再突入に耐える設計ではなく、積み込まれたゴミとともに燃え尽きる。これに対してSpaceXのCargo Dragonは再突入に耐えて帰還する設計であり、両者は帰還の方式が異なる。CRS-24のCygnusはISSからの離脱が予定されており、再突入は日曜日とされている。NASAは離脱のライブ中継を行うが、再突入の中継は行わない。次のCargo Dragonは火曜日に打ち上げられ、最後の2基となるiROSA(ロールアウト式太陽電池アレイ)を運ぶ。iROSAはRedwireが開発したもので、これまでに6基がISSの外部に設置されている。帰還方式の異なる補給機を組み合わせて運用することは、物資の性質ごとに輸送手段を使い分ける体制が整いつつあることを示すと考えられる。
製造業の視点では、二つの点が関わりうると考えられる。第一に、再突入しない補給機の存在である。燃え尽きることを前提とした機体の要件は、回収可能な機体とは別の構造や材料の条件として整理される可能性があり、そこに部材の需要が生まれるかもしれない。第二に、iROSAのような外部設置型の大型構造物である。展開機構や軽量構造の部品は、設置が段階的に進むことに合わせて継続的に必要とされると考えられる。日本の部品・装置・素材メーカーにとって、少量でも高い信頼性が求められるこうした部材を、長期の納入計画の中でどう安定して供給するかが実務上の課題になると考えられる。
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