商業ロケット企業がスティニス宇宙センターに活気をもたらす
ステニス宇宙センター(ミシシッピ州)が60年ぶりに大型ロケットの試験を本格的に再開した。ブルーオリジンとリラティビティスペースが相次いで、それぞれのロケット段の試験利用を開始したことで、アポロ時代以来の大規模なロケット段の統合試験が復活しようとしている。
ステニスは1961年にNASAがサターンV(アポロ計画の月面到着を実現したロケット)のテスト拠点として建設された。建設当初、AおよびBスタンドにはサターンVの上段と第1段が搭載され、27個の段全体がテストされている。その後スペースシャトル時代に移行し、1975年から2009年にかけて主エンジン(SSME)の試験が実施され、総数2000件以上のテストが行われた。スペースシャトル計画の終了後は、ステニスの活用は限定的になり、小型のEシリーズ施設でエンジン単体のテストに限定されることが多かった。
今回、ステニスの利用状況が大きく変わろうとしている。ブルーオリジンはニュー・グレンロケットの上段(GS2)をB-2スタンドでテストする予定だ。同社のフロリダのLC-36発射台が今年爆発による被害を受け、復旧中であることから、ステニスでの代替テストが必要になったという側面もある。NASAとの協力協定では、NASAがテスト施設に加えて人員・労働力・機材も提供することになっており、大型ロケット開発を支える国家的なインフラとしての役割が改めて強調されている。
リラティビティスペースも、テラン・Rロケットの上段試験をステニスで開始した。同社は2023年にNASAとA-2スタンドの再活性化協定を結んだ。このスタンドは2014年のJ-2Xエンジンプログラム終了以来、約10年間利用されていなかった。8月に低温液体の耐圧試験を完了し、今後はホットファイア試験へ進む予定である。テラン・Rはアルテミス計画に直接参加していないが、9月にはNASAの打上げサービス契約を獲得し、将来のNASAミッション用のロケット調達候補に選定されている。
ステニスでの大型段試験の復活は、米国の民間宇宙産業が急速な成長期に入ったことを示している。従来、米国のロケット開発はNASAなどの機関の試験機構に依存しており、テスト施設の制約が開発のボトルネックになることも多かった。施設が完全なロケット段の試験に対応する形で現代化(6600万ガロンの貯蔵タンクからの給水システム改修など)されることで、複数の民間企業が同時に大型ロケット開発を進める環境が整いつつある。
日本の製造業にとって、米国の大型ロケット開発の加速化は、エンジン部品、耐熱素材、配管・継手などの高度な部品供給の機会をもたらす可能性がある。民間企業による複数プロジェクトの並行開発は、サプライチェーン全体の供給能力に対する需要増加をもたらすと考えられる。ステニスでの試験受け入れ拡大は、米国の宇宙インフラの国際競争力維持を示す判断であり、その背景には高度な部品・素材・製造能力への依存が存在する。
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出典:Space Scout / 自動翻訳のため訳文が不正確な場合があります





