ESA長官、テミスの初飛行は2026年中に実現するか「確信がない」
欧州宇宙機関(ESA)の宇宙輸送部門ディレクター、ジェラルディン・ナジャ氏は10月22日、再利用ロケット実証機「テミス」の初飛行を今年中に完了できるかどうか確信がないと述べた。パリで開かれたESA第350回理事会の後の記者説明で明らかにされた。スウェーデンのエスレンジ宇宙センターで冬季が近づいていることが、今年の試験実施を阻む可能性があるという。ESAは11月末までに、冬季の運用停止前に飛行を進めるかどうかの判断を下す予定である。
背景として、ESAのジョセフ・アシュバッハー長官は今年1月の年次記者会見で、テミスの最初のホップ試験を2026年第1四半期に実施する予定だと述べていた。しかし、その後の公式な更新では日程の表現がしだいに曖昧になり、ESAも主契約者のアリアンヌグループも改定後の飛行時期を明示していなかった。10月7日のアリアンヌグループの発表でも、エスレンジで2回目の湿式リハーサルが成功したことは伝えられたものの、次の試験の時期については「検討中」にとどまった。ナジャ氏はこの日、開発スケジュール上、2027年6月より前にホップ試験を行う必要があると示唆した。ただし、この期限が1回目と2回目の両方に当てはまるのかは明確ではなく、ESAの報道担当者も確認の質問に直接answerせず、判断は主契約者に委ねられた形である。
本計画は欧州連合(EU)の資金により進められるSALTOイニシアチブの下にあり、総予算は4280万ユーロである。目的は低高度でのホップ試験を2回行い、機体を打ち上げ、回収し、再び打ち上げられることを実証する点にある。日程が年単位で後ろにずれ込む可能性が見えてきたことは、再使用型の打ち上げ機が計画どおりに技術的な成熟を迎えるかどうかに不確実性があることを意味する。宇宙産業全体にとっては、機体の再使用による打ち上げ頻度の向上やコスト低減が現実味を帯びるかどうかが焦点になると考えられる。ただし今回の報道からは遅延の原因や影響の大きさまでは読み取れず、現時点では不確実性として捉えるのが妥当である。
日本の製造業にとって、この動きが直ちに発注に結びつくわけではない。しかし再使用型機体では、繰り返し飛行に耐える構造材や推進系の部品、回収後の検査や再整備に用いる計測・検査機器などで、要求水準が高まる可能性がある。実証機の試験が遅れれば、部品の仕様確定や量産準備の時期も後ろにずれることが考えられる。欧州の宇宙サプライチェーンへの参入を検討する国内の部品メーカーや装置メーカーにとっては、ESAや主契約者が公表する開発段階の要求仕様や認証の動きを継続的に追うことが、将来の機会を見極める手がかりになるだろう。
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出典:European Spaceflight / 自動翻訳のため訳文が不正確な場合があります



