英国国防省、Astroscaleに1500万ポンドの軌道戦関連契約を授与
日本の宇宙企業アストロスケールの英国子会社が、英国国防省(MoD)から1500万ポンド(1790万ユーロ)の複数年契約を獲得した。対象は「プロジェクトLEDA」で、国防省は軌道上での作戦(オービタル・ウォーフェア)を英国が理解するための恒久的な取り組みの一部になると説明している。ただし、具体的な内容はほとんど明らかにされていない。
契約は10月28日に公表されたが、9月30日付の規制当局への提出書類によると、実際の署名は9月29日だった。提出書類では、国防省に提供されるサービスの詳細は顧客の要望により非公開とされている。国防省のトニー・ウィリアムズ准将は、LEDAが宇宙機をRPO(近接運用)の脅威への対抗にどう使えるかを検討すると述べた。RPOは宇宙機を軌道上の他の物体に近づけて操作する技術で、衛星の点検やデブリ除去といった民生用途がある一方、他の宇宙機を監視したり妨害したりする用途にも使える。こうした懸念の背景には、ロシアの軍事衛星コスモス2612が、フィンランドのICEYE社が運用する商用レーダー衛星ICEYE-X36の周辺で機動を繰り返し、LeoLabsによれば約500メートルまで接近した出来事がある。さらに9月の英国議会の調査で、アストロスケールは、英国が宇宙統制能力の開発で後れを取る恐れがあると警告し、非協力的な宇宙機に対抗するためのRPO能力への追加投資を求めていた。
この動きは、宇宙の安全保障が「監視」の段階から「対抗手段の確保」へと広がりつつあることを示している。商用衛星が近傍で機動を受けた事例は、民間の衛星事業者にとっても状況把握や防御の必要性が高まっていることを意味すると考えられる。一方で、同じRPO技術が除去にも妨害にも使えるという二面性は、今後の国際的なルール作りや、技術の用途をどう線引きするかという議論を呼ぶ可能性がある。LEDAの意図や能力、構成、打ち上げ時期は公開されていないため、その実態を断定することはできない。それでも、英国が宇宙での脅威対応を恒久的な枠組みに位置づけたことは、今後の調達の方向性を読む手がかりになるだろう。
日本の製造業や部品サプライヤーにとって、近接運用を行う宇宙機は、相対航法センサ、軌道上での姿勢制御や推進系、捕獲機構やマニピュレータなど、高い信頼性が求められる部品の集合体である。一般に、こうした要素は高精度加工、耐環境材料、試験装置といった分野で日本の技術が生かせる領域だと考えられる。ただし今回は機密性の高い案件で、仕様も構成も公表されていないため、直接の受注機会は限られる可能性が高い。まずは公開されている設計要求や、デブリ除去など民生用途の動向を追い、自社の技術をどこに位置づけられるかを検討することが現実的である。
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出典:European Spaceflight / 自動翻訳のため訳文が不正確な場合があります

