Orbital Lasers、ロジストラボと資本業務提携 次世代高性能望遠鏡の共同開発を推進
イメージ 衛星搭載用の高精度光学鏡を開発するロジストラボへ、宇宙用レーザー企業のOrbital Lasersが出資する資本業務提携が締結された。これにより両社は、ライダー衛星やスペースデブリ除去といった次世代の宇宙光学システムの開発を加速させるとともに、その中核部品である大型精密鏡の国内での安定的な製造・供給体制を構築する方針だ。
Orbital Lasersは衛星からレーザー光を照射して地形を高精度に計測する「ライダー衛星」や、スペースデブリをレーザーで除去・制御する技術開発を進めている。こうした宇宙光学システムの性能を左右する最も重要な部品が、高い面精度を持つ大型精密鏡である。従来Orbital Lasersはロジストラボと衛星搭載用望遠鏡の開発で連携していたが、今回の出資により、この協業はより深い統合段階へ進むことになる。背景にあるのは、単なる技術開発の推進だけでなく、事業拡大を視野に入れた安定的で競争力のある製造・供給体制の構築が不可欠だという経営判断であると考えられる。
ロジストラボは京都大学発のベンチャーで、2017年に設立された企業だ。同社の技術的な強みは、東アジア最大かつ国内初の分割鏡望遠鏡である「せいめい」の開発を通じて培われた深い経験に根ざしている。大型光学鏡の高精度な研削・研磨とそれを支える精密計測技術、さらには大型の光学自由曲面の計測加工技術において、国内有数の能力を有している。こうした高度な加工・計測能力は、衛星搭載光学系のように極限の環境条件下で要求される性能を実現するうえで、極めて重要だ。
衛星産業の急速な成長に伴い、その中核部品を安定供給できる企業の確保は、世界的な課題となっている。Orbital Lasersが国内のロジストラボへの出資を選択したのは、衛星ライダーやデブリ除去といった次世代宇宙光学システムの事業化競争において、供給源の確保と技術的な自主性を両立させるための戦略的判断であろう。国内にこうした高精度光学部品の製造基盤を整備することの意義は、単なる技術的効率性を超えて、日本の宇宙産業全体の競争力に関わる問題である。
この動きは、宇宙光学部品に関わる国内の部品・素材サプライヤーにとっても無視できない影響を持つ。Orbital Lasersとロジストラボの連携強化により、高精度光学部品に関するサプライチェーン全体の整備が進むと考えられる。衛星ベースのセンシング技術が実用化段階に急速に移行しつつある中で、その下流にある製造・加工企業にも、より高度な精度管理や納期の安定性が求められるようになるだろう。部品メーカーにとっては、こうした大型の光学部品メーカーとの連携を通じて、自社の技術基盤を宇宙産業の要求に適合させていく機会が広がることも考えられる。
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出典:Space Media


