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KSAT、衛星データ中継サービスの実証開始 無線・光通信の組み合わせで低遅延目指す

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ノルウェーのKongsberg Satellite Services(KSAT)が、衛星データ中継ネットワーク「HYPER」の実証運用を開始する。RF通信と光通信を組み合わせた新しい中継方式により、従来よりも低遅延でリアルタイムに近いデータ伝送を実現する取り組みだ。

従来、衛星が観測データを地上に送信する際、直接地上局と通信することが基本だった。しかし地上局の通信範囲には限界があり、軌道上では常に全ての地上局の覆域内にあるわけではない。この制約により、衛星が取得したデータは、地上局が受信可能な位置に達するまで待機することになり、データ伝送に遅延が生じていた。

HYPERはこの課題に対し、軌道上の衛星を中継点として機能させることで、地上局の範囲外にある衛星とも常時通信可能にする構想だ。RF(無線周波数)通信と光通信を組み合わせることで、複数の周波数帯域を活用し、より高速・低遅延なデータ伝送を目指している。実証では、テレメトリ・追跡・コマンド(TT&C)向けのS帯通信とペイロードデータ中継向けのKa帯通信といった複数の周波数帯を検証する予定だ。加えて、光通信によるペイロードデータ中継や衛星間通信も試験される。米海洋大気庁(NOAA)も実証パートナーとして参加し、双方向通信やKa帯によるペイロードデータ中継を試みるとしている。

このような中継ネットワークが実運用段階に進めば、衛星が地上に降ろせるデータ量と速度が大きく向上する可能性がある。地球観測衛星から得られる画像や測定値、通信衛星のデータなど、あらゆる衛星事業がよりタイムリーに情報を活用できるようになる。結果として、気象予報や災害監視、環境調査といった公共・民間の用途でより即応性の高いサービスが実現される。さらに軌道上での中継を常時可能にすることで、衛星の稼働効率も高まると考えられる。

日本の衛星・宇宙機器メーカーやその部品サプライヤーにとって、こうした中継インフラの整備は新たな市場機会をもたらす。衛星に搭載する無線通信機器や光通信端末の需要が増えるだけでなく、中継に対応した衛星設計や制御システム、各種センサー部品の仕様も変わる可能性がある。実証段階では米Rocket Lab傘下のMynaric、ソニーグループのSony Space Communicationsといった光通信端末メーカーが参画しており、今後こうした高度な衛星機器の国際サプライチェーンはより複雑化すると考えられる。日本の部品メーカーが中継ネットワーク時代の衛星設計に対応できるか、新しい周波数帯や通信方式への対応を事前に進められるかが、競争力維持のカギになるだろう。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:Space Media

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