北海道スペースポートの新射場、主要工事が完了 完成は今年度中予定
イメージ 北海道スペースポートの新射場「LC1」で、大樹町が担う主要工事の完了が発表され、同日に披露式典が行われた。完成は2026年度中を予定しており、本格的な打上げに向けた環境整備が次の段階に進んだ形だ。
LC1は自治体が整備する公共射場として国内初の施設で、小型人工衛星を搭載するロケットの打上げを目的に2022年に着工した。施設は、ロケット機体の最終組立を行う組立棟、推進剤充填設備、射点設備、燃焼ガスを排出する煙道などで構成される。今回完了したのは、このうち大樹町が整備を担う部分の主要工事である。今後は、LC1の最初の事業者であるインターステラテクノロジズが進める推進剤プラント設備の工事などと並行して、打上げに向けた準備が進むことになる。
施設の運営体制も変わった。今月1日から民間事業者が運営権を持つコンセッション方式に移行しており、運営権者にはSPACE COTANが選ばれた。記事によれば、コンセッション方式を導入した公共射場としても国内初の事例である。公共が施設を整え、運営を民間に任せる仕組みが射場で実際に動き出したことは、射場の利用と維持管理のあり方を考える上で注目される。
宇宙産業にとって射場は、ロケットを打ち上げる出口にあたる設備である。打上げの頻度を上げるには、機体を組み立てる建屋、燃料や推進剤を扱う設備、発射台と排気の仕組みを、安定して回し続けられることが欠かせない。記事は、HOSPO全体の拡充を通じて高頻度打上げの実現を目指すとしている。射場が増えて使い回せるようになれば、ロケットの組立や打上げに必要な設備への需要が、継続して発生する可能性があると考えられる。
日本の製造業、とりわけ部品や装置、素材を手がける企業にとって、この動きは事業の入口になりうる。組立棟や射点まわりでは、架台や配管、バルブ、計測機器、耐熱・耐食性が求められる部材など、現場の条件に合わせた製品が必要になる場面が想定される。推進剤を扱う設備では、安全基準への適合や品質管理の水準が問われるため、既存の産業機械や化学プラント向けに培った技術と実績が生かせる余地もあるだろう。記事には個別の発注や調達の情報はないため、具体的な案件は今後の公表を待つ必要がある。ただし、施設の整備が段階的に進むことを踏まえれば、早い段階から射場の仕様や運営側の調達の動きに目を向けておくことは、参入を考える企業にとって意味があると考えられる。
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出典:Space Media



