Is the universe twisted? A new check on a possible twist in the universe's oldest light
宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の偏光が宇宙を旅する間にわずかに回転したのかどうかを調べるため、UC サンディエゴの研究チームが新たなキャリブレーション検証法を開発した。観測装置の誤差と実際の物理現象を区別するための独立した手法であり、今後の精密宇宙観測の信頼性を大きく高めることになる。
宇宙が誕生してから約38万年後、宇宙は透明になり、自由電子による放射の散乱が起こった。この過程で直線偏光が発生し、その後約138億年にわたって宇宙を旅してきた。研究チームが指摘しているのは、この偏光がわずかな角度だけ回転した可能性である。この現象は「宇宙複屈折」と呼ばれ、もし実際に起きていれば標準理論を超える新しい物理の証拠になる可能性があり、ダークマターやダークエネルギーの性質に関する手がかりをもたらす可能性がある。
しかし極めて大きな問題が立ちはだかっている。CMB観測に用いられた衛星の偏光検出器がわずかに誤ったキャリブレーションをされていた場合、その誤差だけで同じような偏光回転に見える効果が生じてしまうのだ。実際のCMB信号だけからは、真の宇宙的回転と装置の誤差を区別することが物理的に不可能である。両者は同じ観測結果をもたらすため、これまでの分析手法では両者を分離できなかった。
研究チームは異なる検出器グループから作られた複数の観測マップを比較することで、この根本的な問題に取り組んだ。本当の宇宙的回転であれば、すべてのマップに共通して現れるはずである。新しい方法では、この共通の回転を相互比較によってキャンセルし、検出器間の偏光角キャリブレーションの差分だけを浮かび上がらせる構造になっている。チームはPlanck衛星の8つの偏光マップにこの手法を適用し、既存の標準的な分析手法との一貫性を確認した。結果は0.37±0.12度の宇宙複屈折角を示し、既存分析と矛盾しなかった。
精密宇宙観測の時代が進むにつれて、こうした独立したキャリブレーション検証がますます重要になると考えられる。Simons Observatory などの次世代実験では偏光測定の精度が大幅に向上するため、小さな信号を新物理の証拠と解釈する前に、キャリブレーション誤差が確実に排除されているかを厳密に検証する必要が生じる。日本の光学機器や精密センサー企業にとって、宇宙観測用検出器の精度要件がさらに高まることを意味し、次世代偏光測定装置やキャリブレーション技術の開発がますます求められる可能性がある。
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Source:Phys.org
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