'Starwashing': How space companies use the greenwashing playbook while causing environmental damage
宇宙企業が「人類のための探査」「地球環境の改善」といった美しい物語を語りながら、実際には地球と宇宙環境に対する悪影響を意図的に軽視または隠蔽する現象が広がっている。この営業戦略は「グリーンウォッシング」(環境への悪影響を隠した虚偽の環境配慮宣伝)を宇宙産業に応用したもので、「スターウォッシング」と呼ばれている。2035年までに宇宙経済は1.8兆ドル規模に達すると予想される中で、この手法はますます洗練され、多くの投資家や消費者の目を逃れている。
その典型がブルーオリジン(Blue Origin)だ。同社の創業者ジェフ・ベゾスは、宇宙ステーション建設によって地球の環境問題を解決でき、産業を宇宙へ移転することで地球の負荷を減らせるとの構想を示している。一見、環境配慮的に聞こえるが、仮にそれが現実化するとしても数十年単位の話であり、今進行する野火や気候変動といった喫緊の環境危機には対応しない。同社はニュー・シェパード・ロケットについて「地球のための」燃料だと宣伝し、ロケット燃料の大部分が再利用でき、燃焼時に炭素排出がなく水蒸気だけが排出されると主張している。しかし水蒸気は二酸化炭素などの温室効果ガスによる大気温暖化を増幅させる効果があり、この重要な事実は宣伝から意図的に落とされている。ベゾス率いるアマゾンのカーボンフットプリントは多くの国々より大きく、にもかかわらず宇宙への産業移転という構想で環境配慮を装う矛盾が浮き彫りになる。
月や他の天体からの資源採掘計画もスターウォッシングの対象だ。企業は打ち上げ回数の削減を理由に月開発を正当化しているが、実際には月からの資源採取にはより頻繁なロケット打ち上げが必要になり、それに伴う海岸利用や海洋への環境影響は避けられない。月表面の面積は限定的であり、採掘に適した場所は科学的に貴重なサイトと重なることも多い。さらに、衛星インターネット企業による大量打ち上げが軌道上の混雑をもたらしている。スペースX社は100万基の衛星を打ち上げる計画を掲げており、これらの衛星は地上の天文観測を阻害し、軌道上のデブリ増加と大気圏再突入時のオゾン層破壊を招く。一方、ベゾスとイーロン・マスクの企業は軌道上データセンター建設を「地球より環境に優しい」と宣伝しているが、衛星クラスタで構成される軌道データセンターは既に混雑した宇宙環境をさらに悪化させると考えられる。マスク自身、2026年2月に地上のAIデータセンターは環境への「過度な負荷」をもたらすと認めながらも、自社はそれを続けており、その先に軌道展開を見据えている可能性が高い。
こうした動きは日本の部品・装置メーカーにとって複雑な環境をもたらす。ロケット打ち上げの加速に伴う部品需要の増加は新たな市場機会を意味する一方、そのサプライチェーン全体が環境・安全性への責任をより厳しく問われる局面に入った。宇宙産業の成長と環境負荷のバランスをどう考えるかは、今後の受注判断と企業姿勢を左右する重要な問題になりうる。
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Source:Phys.org
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