Radio galaxy from 12.5 billion years ago may be most powerful ever found
125億年前の宇宙に存在した電波銀河「TXS 2354+015」が確認され、これまで発見された電波銀河の中で最も強力なものとなることが明らかになった。この発見は、従来の観測方法では見落とされていた天体を捉える可能性を示している。
電波銀河とは、銀河の中心にある超大質量ブラックホールへの物質落下が生み出す活動によって、相対論的速度のプラズマジェットを打ち出し大量の電波を放射する現象である。このジェットのエネルギーは銀河内の星形成に影響を与え、周囲のガスを加熱する。特に宇宙初期の強力な電波銀河は、その場所に最も巨大な銀河や銀河団が存在することを示す指標となる。しかし、これらの電波銀河の中心領域はダストに覆われており、電波ジェットだけが逃げ出せるため、光学や紫外線での確認が極めて難しい。2024年の研究によれば、赤方偏移3.5を超える電波銀河の最大90パーセントが紫外線と可視光では隠れている可能性があるとされている。
従来、電波銀河を探す主流の手法は「急勾配スペクトラム」という特徴に基づくものだったが、この方法では見落とされている天体が相当な割合で存在すると考えられる。研究チームは光学画像の深い観測データと電波カタログを組み合わせ、ライマンブレークと呼ばれる特徴的な光の落ち込みを示す銀河を探すアプローチを採った。中性水素が紫外線を吸収することで、遠い銀河の光が急激に切れ落ちるこの特徴を見つけることで、宇宙初期の銀河を効率的に同定できる。この手法によってTXS 2354+015は検出され、赤方偏移4.946から、宇宙がわずか12億年足らずの時代に既に存在していたことが分かった。電波出力を計算すると、この銀河は従来の記録を上回り、今までに知られている中で最も強力なものとなった。推定される質量は太陽の約2兆倍に達しており、極めて明るい銀河の仲間である。
この発見の意義は、従来の選別基準では除外されていた天体を新しい手法が捕捉できることを実証した点にある。宇宙初期の超巨大ブラックホールと銀河の関係を理解するうえで、隠れた電波銀河を見つけることが不可欠だと考えられる。地上の電波望遠鏡と宇宙ミッションによる光学観測の組み合わせの有効性が改めて確認されたともいえよう。
日本の製造業にとって、こうした発見は観測機器の精密部品や光学系を手掛ける企業にとって関心が高い。宇宙初期の銀河を追求する国際的な観測プロジェクトは常に感度と分解能の向上を求め続けており、その技術要求は日本が得意とする精密加工や組立分野への仕事として波及していく可能性を持っている。
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Source:Phys.org
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