Astronomer leads global team on NASA mission to create unprecedented view of the early universe
宇宙望遠鏡の研究で、米ミズーリ大学のハオジン・ヤン教授が率いる国際チームが、NASAの新型フラッグシップ宇宙望遠鏡「ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡」を使い、初期宇宙を広く深く捉える観測計画「Roman eXtreme Deep Field(RXDF)」に取り組むことが明らかになった。参加するのは62機関・130人の研究者で、NASAは386時間の観測時間を割り当てる。目的は、宇宙の始まりから現在の星・銀河・惑星の姿に至る進化の過程を解明することにある。研究内容はarXivで公開されている。
背景には、遠くを見ることは過去を見ることだという宇宙観測の基本がある。光の速度は有限であるため、数十億光年先の天体が映すのは数十億年前の姿だ。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡はすでに、従来の予想より早く形成されたように見える天体を捉えているが、それが例外なのか広い範囲に見られる傾向なのかはまだ分かっていない。ローマン望遠鏡は地球から約150万キロメートルの軌道に入ったのち、ウェッブやハッブルに匹敵する深さの画像を、はるかに広い視野で得る計画だ。中核となる300メガピクセルの赤外線カメラ「広視野装置」は、ウェッブやハッブルで数百回の観測を要する範囲を一枚の画像に収められる。
研究チームが狙うのは、初期銀河の星形成や構造形成の速さ、遠方の超新星、巨大ブラックホールが急速に成長した経緯、そして正体がまだ定まらない「リトルレッドドット」と呼ばれる天体の大規模な標本化である。ただし記事が強調するのは、計画に含まれない発見こそ大きな成果になりうるという点だ。ヤン氏は過去30年の深宇宙観測で、最も革新的な成果の多くが当初の計画外だったと述べている。広い領域を深く測るデータが増えるほど、想定外の発見が生まれる余地も広がると考えられ、次世代の観測装置は「何を見るか」より「どれだけ広く深く見られるか」で価値を測られる流れが強まる可能性がある。
製造業の視点では、広視野かつ高感度の赤外線観測には、大型の光学系、赤外線検出器、低温環境で寸法を保つ構造部材、精密な熱制御など、高い加工精度と材料技術が求められると考えられる。記事は搭載機器の製造元や調達先に触れていないため、どの企業がどこに関与したかは本記事からは判断できない。一般論として、こうした宇宙機器の部品には精密加工や特殊素材の実績が重視されるとみられ、日本の部品サプライヤーにとっては、個別案件の受注を待つだけでなく、要求精度の水準や材料の条件を早めに把握しておくことが次の機会への備えになりうる。
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Source:Phys.org
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