NASA expands Deep Space Network with giant new dish in California desert
NASAは深宇宙通信網(DSN)にカリフォルニアのゴールストン施設に新しい34メートルの電波アンテナを追加し、急増する通信需要への対応を進めている。今後の有人月面探査や火星ミッション拡大に向け、地球と深宇宙の探査機をつなぐ基盤インフラの強化が進んでいるのだ。
DSNは1963年に確立された、NASA最大級の通信インフラである。現在、火星ローバーや木星探査機など40以上の探査機がこのネットワークを通じて地球と通信しており、半世紀以上にわたって人類の深宇宙探査を支えてきた。ゴールストーン、マドリッド近郊、オーストラリアのキャンベラの三つの施設から構成され、各地に70メートルの大型アンテナを備えている。今回追加された34メートルのアンテナは「開口部拡張プロジェクト」と呼ばれる整備計画の一環であり、2009年から段階的に新しいアンテナを配置してきた。このプロジェクトは6基の新型アンテナの配置を予定しており、今回追加されたDSS-23がその5番目に当たる。
しかし需要の急速な増加がDSNの能力に大きな負荷を与えている。特にNASAのアルテミス計画によって状況は逼迫している。有人月面探査ミッションには無人の衛星や探査機に対する通信よりも優先順位が与えられるため、2022年の無人アルテミス1号、2026年の有人アルテミス2号の通信に際しては、他の多くのミッションの通信時間が制限された。NASAの深宇宙通信ネットワーク管理者は、このアルテミス計画を最優先課題と位置づけ、他のロボット探査機への対応能力が大きく低下する可能性を指摘していた。2021年時点ですでに、アンテナの追加整備を進めても現在の需要には追いつけない見通しが示されており、この課題は解決がきわめて難しいことが明らかになっていた。さらに2030年代を目指すNASA月面基地計画など、新たなミッションの増加も控えている。
同プロジェクトはコスト増加と工期延長に直面しており、完成までの道のりはまだ長い。2015年時点では3億6200万ドルと見積もられていたが、2023年度開始時には7億600万ドルまで膨らみ、当初計画より68パーセント超過している。工期も5年以上遅れており、最後の6番目のアンテナがオーストラリアのキャンベラに配置されるのは2029年の予定である。つまり、インフラの整備を完了するまでに数年間の期間を要し、その間は供給不足が続く可能性が高いと考えられる。
日本の部品・装置・素材メーカーにとって、このDSNの拡張は宇宙ミッション関連の長期的な受注機会を示唆している。通信インフラの整備拡大は単なるNASAの内部事業ではなく、測定機器、精密電子部品、データ処理装置、信号処理機器など、多くの日本メーカーのサプライチェーンに波及することが想定される。アルテミス計画の本格化とそれに伴う地上設備の調達・アップグレード需要は、今後数年にわたって継続することが見込まれるだろう。
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Source:Space.com
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