Senate installs new chiefs for U.S. military space acquisition, spy satellites
米国上院は8月7日、軍事宇宙調達を統括するエリック・ヘルナンデス・バケロと、情報衛星を運用する国立偵察局(NRO)のトップであるロジャー・メイソンを確認した。退役軍人や業界出身の実務家を新しい指導者に据えることで、米国は衛星調達の加速と購買プロセスの大規模な見直しに踏み出した。
ヘルナンデス・バケロはエアフォース宇宙調達・統合担当助長官として、Space Forceの調達事業全体を司る最高位の民間職員になる。彼はエアフォース退役大佐で、レイセオンで宇宙情報・監視・偵察部門の副社長を務めていた。NROでも指揮統制やデータ処理システムの上級指導職を経験しており、軍事宇宙産業での経歴が豊富だ。Space Forceは2027年度予算として記録的な71.1億ドルを要求しており、ヘルナンデス・バケロはこの資金の効率的な投下を求められる立場にある。とりわけ重要なのは、彼が就任する時期にSpace Forceが調達体制を大きく改編していることだ。従来の個別プログラム中心の組織から、PAE(ポートフォリオ・アクイジション・エグゼクティブ)と呼ぶ任務中心の体制へシフトしている。この変更は権限を実運用の責任者に近づけ、統合的な能力提供をより重視する狙いがある。
メイソンが指導するNROは、衛星調達戦略で大きな転機を迎えている。同局は従来、少数の大型で高性能な衛星に依存していたが、いま多数の小型衛星を配置するコンステレーション戦略へ移行中だ。これにより画像取得の頻度を高め、システム全体の耐性を強化できると考えられている。メイソンは防衛請負企業V2Xの最高成長責任者で、ペラトンの宇宙・情報事業部門を率いた経験がある。上院での公聴会でメイソンは、衛星と政府側の地上システムを組み合わせた建築の加速、新技術採用の迅速化、衛星から地上ネットワークまで全体のレジリエンス向上を優先課題として掲げた。
米国の軍事宇宙部門における調達プロセスの再編と予算増加は、日本のサプライチェーンに影響をもたらす。複数衛星コンステレーション戦略への転換は、小型化・軽量化された部品や装置の需要増加につながる。同時に、新しい調達体制下では製造業者にも「統合的な能力」を持つパートナーとしての対応が求められる可能性が高い。米国の防衛・宇宙産業との取引を視野に入れる日本の部品・素材メーカーにとって、こうした戦略転換への理解と適応は競争力の維持に欠かせなくなりつつある。
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Source:SpaceNews
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