Sirius Space Fires Complete STAR-1 Rocket Engine for the First Time
フランスの打上げベンチャーSirius Space Servicesが、独自開発したSTAR-1ロケットエンジンの完全なプロトタイプについて、初めての燃焼試験に成功したと9月12日に発表した。液体酸素とメタンを推進剤とする同エンジンは55 kNの推力を持つ設計で、同社が計画するロケットファミリー全体で採用される共通要素となる予定である。
試験はイングランド南部のAirborne Engineeringの推進試験施設で実施され、夏季中に複数の点火試験が成功したと報告されている。具体的なテスト日程は公表されていないが、同社は3月時点で2026年上半期の完全スケール試験実施を予定していたため、9月の発表は当初計画からわずかに遅延した可能性がある。今回の試験では、タービンポンプ、燃焼室、インジェクタプレート、アビオニクス、制御ソフトウェアといった、ロケットエンジンを構成するすべての重要なサブシステムが、初めて統合された状態で動作することが確認された。これまでの段階的な要素試験から、システム全体の統合動作確認へ移行することで、個別部品の開発段階から統合システムとしての成熟へと進む重要な段階を迎えた。
STAR-1は同社の共通コアステージに搭載されることが想定されており、単段式ロケット「Sirius 1」では9基のエンジンが組み込まれる構想である。Sirius 1は2028年の初号機打上げを目指しており、最大180 kgのペイロードを低軌道へ輸送する能力を有する予定だ。その後、同社は2ブースター構成の「Sirius 13」(最大800 kg積載)や4ブースター構成のモデル(最大1100 kg積載)へと拡張することを計画している。共通のエンジンとコアステージを複数の機体形式で流用する戦略は、開発から製造、運用に至る全段階でのコスト最適化を狙ったものであり、競争力を持つ商用打上げサービスの実現につながるアプローチである。
実運用開始までに、同社は2027年に亜軌道試験機「Sirius 1B」による実飛行試験を予定している。この試験は「ロケットの主要技術要素と性能を実飛行環境で検証する」と位置づけられており、エンジン試験を終えた開発が、実飛行条件下での検証へ移行する重要な段階となる。2028年の初号機商用打上げは、この亜軌道試験の成果を踏まえて実行される予定である。
小型衛星打上げ市場の成長に伴い、新興の打上げベンチャーは増加しているが、エンジン統合試験に成功し、明確な商用化ロードマップに基づいて開発を進める企業の数は依然として限定的である。Sirius Spaceの進捗は、欧州で独立した打上げ能力を有する企業へと段階的に成熟していることを示唆している。今後、衛星やロケットの軽量化・高性能化に向けた需要が継続する環境では、日本の部品・素材・装置メーカーにとって、欧州の新興打上げベンチャーとのサプライチェーン構築の機会は増える可能性がある。既に開発段階にあるエンジンを搭載する企業とのサプライヤー関係構築は、その企業の実運用移行を見据えた長期的な事業戦略が必要になると考えられる。個別の単発的な受注ではなく、成長段階にあるベンチャーとの継続的なサプライヤー関係構築が求められる時期にあるといえよう。
Introduction ends here. Please read the full article at the source.
Source:European Spaceflight
Looking for companies in this field?
UchUchU maintains a database of Japanese companies in the space industry.




