U.S. defense agencies tap three companies for satellite disposal study
米国防総省関連機関が、使用済み衛星を軌道から除去するサービス(デオービット・アズ・ア・サービス)を民間企業から購入する道を探り始めた。D-Orbit USA、Firefly Aerospace、Katalyst Spaceの3社が、政府資金による研究契約を得て、協力が得られない衛星に接近し、安全に軌道から除去する技術の開発に着手する。
これは、衛星破片(スペースデブリ)問題が深刻化する中での転換を示している。従来、米国防は衛星廃棄能力を政府内で保有・維持することを想定していた。しかし近年、衛星の打ち上げ数が急速に増え、それに伴い廃棄対象となる衛星も増えているため、政府が全てを処理することは現実的ではなくなりつつある。さらに、廃棄対象の多くは当初からサービスされることを想定していない、あるいは遠隔操作に対応していない衛星であり、技術的な難度が高い。防総省はこうした状況下で、民間の商用サービスを活用することで、効率的かつ規模に対応できる廃棄能力を整備しようと考えている。
この動きは、衛星産業全体にとって重要な転機である。衛星は従来、打ち上げ後は運用終了までユーザーの手に委ねられ、廃棄は業界外の課題と見なされることが多かった。しかし、デオービット・サービスが民間事業として確立されれば、衛星の設計・製造段階から、廃棄時の対応可能性が設計要件の一つとして組み込まれるようになる可能性がある。実際、2024年にはStarfish Spaceが約5,250万ドルで最大7機の衛星を廃棄する契約を受けており、市場としての成立可能性が認識され始めている。3社の異なるアプローチ——Firefly Aerospaceの操縦宇宙機による接近、Katalyst Spaceのロボットアーム型サービスビークルによる確保、D-Orbit USAのスペースロジスティクス専門企業による対応——は、この分野における技術的な解決策がまだ複数存在することを示している。
日本の部品・装置・素材メーカーにとって、この動向は衛星設計・製造の新たな要件として影響を与える可能性がある。衛星がデオービット・サービスの対象となることを前提に設計されるようになれば、接近・把握・廃棄処理に対応する機構や材料への需要が生まれる。また、衛星寿命終了時の廃棄処理がビジネス上の重要な検討項目になることで、衛星開発全体のプロセスや納期、コスト構造の再考も迫られるようになると考えられる。
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Source:SpaceNews
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