Space Command expands Alabama footprint as headquarters relocation advances
米国防総省のスペースコマンド司令部がアラバマ州ハンツビルへの移転を進めている。建設サイトが整備され、現司令官は月1回程度アラバマを訪れるようになり、移転は現実的な建設段階に入った。2031年の施設完成を目指し、2028年までに職員の約半数がハンツビルに移る予定である。
この移転は5年にわたる政治的な争いの決着だ。2021年1月にトランプ政権下で陸軍省がレッドストーンアーセナルでの建設を決定した後、バイデン政権が実施を中断し、2023年にはコロラドスプリングス残置を決めた。このため長年の不確実性がスペースコマンドの計画を困難にしていたが、昨年9月にトランプ大統領が移転を再度命じることで決着した。スペースコマンドは軍事作戦を指揮する統合司令部であり、陸軍・海軍・空軍からそれぞれ約4分の1の人員を集めた組織である。現在、コロラドスプリングスの4施設とハンツビルの3施設に分散しているが、新施設「C2F(司令統制施設)」により一本化される。移転にともなう予算は2027年度で9億5100万ドルに上り、主要な建設支援契約の発注も控えている。
ただし、スペースコマンドの心臓部である統合作戦センターはコロラドに残される。このため司令部は今後10年近く、アラバマとコロラドに分割された状態が続く。この分割体制は司令官が両地を往復する負担をもたらすだけでなく、統合司令部の機能をハンツビルに集約することの困難さを示唆している。スペースコマンドの使命は衛星通信やミサイル警戒といった宇宙システムを軍事作戦全体に統合することであり、そのためには陸上戦、海上作戦、空中作戦の経験を持つ人材が必要とされる。職員の民間人化率が高いなか、特にコロラドから職員を移転させることが最大の管理課題となっている。
米国防総省の大型施設建設と移転は、防衛産業のサプライチェーンに波及する。建設契約の受注企業に加え、通信、電力、設備といった多分野にわたる下請け・部品サプライヤーへ仕事が流れることになる。日本の製造業、特に防衛関連の電子機器・通信機器を手がける企業にとって、米国防総省の施設整備は間接的な受注機会にもなりうる。もっとも、国防関連の機密要件は高く、参入には米国政府の認可が必要とされるため、すべての企業に開かれた市場ではない。むしろ、既存の防衛取引実績を持つ企業や、米国企業の下請けネットワークに入っている企業が、今回の移転プロジェクトから利益を得る可能性が高いと考えられる。
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Source:SpaceNews
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