[プレスリリース・記者会見等] JAXAとA-POC ABLE ISSEY MIYAKE、衛星で観測した南極画像を織りで表現したジーンズの特別展を開催
イメージ 気象衛星GCOMーCによる南極観測画像を、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEの高度な織り技術で表現したジーンズが製作・展示される。JAXAと高度なファッションテクノロジーを持つ企業が組み、地球観測データを衣服という日常的な物質に変換する試みだ。
地球観測衛星が取得するデータは、気象、環境変動、自然災害、資源管理など、社会課題の解決に直結する情報源である。しかしその価値や役割は専門家や一部の関係者にのみ理解されやすく、一般の人々にとっては身近な存在と言い難かった。JAXAはこの認識ギャップに対し、地球観測データの持つ意義を、科学技術だけではなく設計やデザインという別の角度から社会に伝える必要があると考えている。一方、A-POC ABLE ISSEY MIYAKEは1973年の創設以来、クリエイティブな素材開発と業界との継続的な連携を通じて、既成概念を超えた衣服の可能性を探索してきたブランドである。特にこのブランドは、異業種・異業界とのコラボレーションを通じて新たなデザインの可能性を追求し、相乗効果を引き出すことを重視している。
この協働を通じて生み出されたジーンズは、衛星画像という巨大で複雑なデータセットを、身に纏う衣服という身近な接点に翻訳する実験である。10月21日から11月19日まで東京・青山の21_21 DESIGN SIGHTで開催される展示では、GCOMーCが観測した南極画像が、精密な織り技術によってジーンズに刻み込まれる。その衣服を身に付けた人、または展示で目にした人は、極地の環境を自分の身体を通じて感覚し、地球観測データが持つ価値と地球環境への理解を深める体験が得られると考えられる。11月1日から各店舗での販売も予定されており、一般消費者の手元にも届く見通しだ。
このプロジェクトが日本の部品・素材メーカーに示唆するのは、衛星データや宇宙技術と製造業の連携の新しい形である。A-POC ABLEの織り技術が南極画像を衣服に変換できたという事実は、センサーやデジタルデータと物質のものづくりの間に、予想外の接点が存在することを示唆している。微細加工、高度な材料、データ駆動型の製造技術を持つメーカーにとって、宇宙観測という大規模で複雑なデータソースは、単なる研究対象ではなく、自社製品の付加価値や新市場の開拓へ向かう契機となり得るということだ。今後、地球観測データを活用した製品開発やサプライチェーンの構想が広がる中で、このようなクロスセクター的な思考が、競争力を左右する要素になっていく可能性がある。
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出典:JAXA



