'Not looking good right now': Starship likely to be lost at sea 2 weeks after epic 13th test flight, Elon Musk says
スペースXのスターシップが7月24日に実施した13号試験飛行で、上段(Ship)が海への落下後に初めて完全な状態で回収される見通しとなったが、8月7日時点で回収作業が難航する可能性が高まった。ただし、この試験飛行で熱シールドとエンジン部の接写撮影に成功し、今後の改善に向けた重要なデータを得たと、イーロン・マスク最高経営責任者が明かした。
スターシップは高さ124メートルで、下段のスーパーヘビーブースターと上段のShip(52メートル)から構成される現在最大の液体ロケットである。SpaceXの戦略の根幹は、両段を完全に再利用可能に設計することにあり、この実現にはShipが大気圏再突入時に耐える熱シールドの信頼性が不可欠だった。13号試験では、Shipが予定通りインド洋に着水し、波に転覆しながらも機体が無傷で残ったことが画期的である。従来の試験では再突入時の損傷は避けられず、初めて完全な形での回収が可能になった。マスク氏は8月4日の分析家向け説明会で「熱シールド問題は解決したと考える」と述べており、この技術的課題がクリアされたことはスターシップの実用化に向けた大きなマイルストーンといえる。
一方、西オーストラリア沖での回収作業は荒れた海況に悩まされており、Shipを岸まで曳航する試みが成功するかは不透明な状況にある。だが、マスク氏の発言から分かる通り、完全な回収よりも重要な目標はすでに達成されている。それは熱シールドとエンジン周辺部の詳細な撮影である。機体が実際に大気圏を通過し、落下後も形を保った状態でこれらの部位を観察できたことは、次世代の設計改善や製造工程の見直しに直結する実データを提供する。スターシップはSpaceXが構想する百万機規模の人工知能衛星星座など、今後の大型宇宙プロジェクトの中核を担う存在である。
13号試験でもう一つの成果が、次世代型Starlink V3衛星20機のデプロイメント成功である。これらの衛星は試験後に地球に戻ってきたが、将来的にはスターシップが十万機規模のV3衛星を軌道上に展開することが計画されている。この規模のミッション達成には、ロケット本体の信頼性に加えて、衛星の搭載・放出システムや熱管理、推進系といった各要素の完成度が試される。ひいては、スターシップが本格的に稼働し始めた暁には、衛星の部品供給やシステム統合を担う産業が急速に成長する可能性がある。
日本の製造業、特に航空宇宙向け部品や素材を扱う企業にとって、スターシップの開発進捗は直接的な関心事となり始めている。熱シールド材料の耐久性検証、再利用型エンジンの精密加工部品、衛星の小型化・軽量化に必要な複合材料など、様々な領域で国内メーカーの技術が活用される可能性がある。13号試験でのデータ取得は、こうした新市場への参入を検討する企業にとって、実現性を判断するための重要な指標となるだろう。
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Source:Space.com
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