How 2 US, European Satellites Are Studying Hurricanes During El Niño
NASA とヨーロッパの衛星機関が共同で運用する海面高度観測衛星 Sentinel-6B とその前任機 Sentinel-6 Michael Freilich は、現在、過去30年で最大級の規模に達すると予想されるエルニーニョ現象の最中にデータを収集している。両衛星が測定した海面高度の正確な情報は、ハリケーンの強化速度をより正確に予測する手がかりになり、沿岸地域の警報・避難判断を迅速に行うための基礎データとなる。
エルニーニョは、太平洋の赤道域で通常より水温が高くなり、世界的な気象パターンを大きく変える自然現象である。通常、地球の最も温暖な海水は西太平洋の赤道沿いに分布しているが、エルニーニョの際には赤道上の東向き風が弱まり、熱が南米方向へ東に流れていく。この海洋熱の再分配により、大西洋のハリケーン活動は太平洋へシフトし、全体的な気象パターンが乱れる。Sentinel-6B プロジェクト科学者の Josh Willis 氏によれば、今回のエルニーニョは発達が遅れ、年中盤までは顕著ではなかったが、1997年と2015年の大規模エルニーニョと同等の強度に達する見込みとのことだ。
両衛星は、レーダーアルチメーターを用いて海面高度、波浪サイズ、海上風速を秒間数千パルスの精度で測定している。海面高度は海域によって異なり、その変動パターンは海の熱量を示す重要な指標となる。なぜなら、温かい水は膨張するためである。ハリケーン強化の速度予測では、この海の熱量が決定的な役割を果たす。NOAA(米国海洋大気庁)のハリケーン予報アルゴリズムの責任者である Deirdre Byrne 氏は、ハリケーンは上陸の48時間前に急速に強化することがあり、予報担当者の判断窓口は極めて短いと述べている。正確な海面高度データにより、強化がどの程度の速度で起こるかを予測できれば、自治体や連邦緊急事態管理庁といった機関が適切な対応─砂袋の配置から国防警備隊の動員、住民避難まで─を間に合わせることができる。
Sentinel-6シリーズのデータは、1992年に打ち上げられた TOPEX/Poseidon ミッションから始まる30年以上にわたる海面高度観測の連続記録を構成する。この長期的で一貫性のある観測があってこそ、気象予報モデルの改善が可能になり、ハリケーン予報システムが継続的に強化されていく。日本の衛星部品メーカー、観測機器製造業、気象観測装置開発企業にとって、こうした国際的な衛星観測システムの拡充は、高精度センサーや通信機器、構造体など、様々な部品・装置への需要が増える環境を生み出している。米欧間の宇宙協力がもたらす観測精度の向上は、世界の気象防災体制の強化を意味し、それに応える日本の製造業の役割も一層重要になっていくと考えられる。
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Source:NASA
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