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Swiss Startup Plans Lunar Lander Powered by Rotating Detonation Engine

スイスの宇宙スタートアップであるステラ・アルピナは、自社開発の回転式デトネーション・ロケットエンジンを推進系に使う月面着陸機「モルフォ」の構想を発表した。発表は11月2日に行われ、同社はまず軌道間輸送機「モナーク」の開発に注力し、その設計を土台に月面着陸機へ進む方針を示した。月面を対象とした宇宙機を、既存の大型機とは異なる小規模な構成で目指す点が今回の発表の特徴である。

同社は創業からわずか9か月での発表となる。創業メンバー4人は学生主体の団体であるスイス宇宙飛行イニシアチブ(ARIS)の出身で、同団体は2024年にデトネーション・エンジンの実証機を開発している。学生による研究から商業開発への移行を支えるため、同社は5月に350万スイスフラン(約380万ユーロ)のプレシード資金調達を完了した。スイスのベンチャーキャピタルであるFounderfulが主導し、LP&Eなどが参加している。エンジン「ジェンティアナ」は推力1〜5キロニュートンを目指し、推進剤にプロパンと過酸化水素を用いる。同社は今年前半に試作機「エンジン0」で8回の燃焼試験を行い、最大5つの安定したデトネーション波を確認したと発表した。さらに10月には、23種類の構成で150回以上の燃焼試験を完了したことを明らかにしている。

モナークは最大200キログラムのペイロードを、複数の軌道から月周辺の宇宙空間(シスルナ空間)まで届ける構想である。同社はペイロードの搭載や、軌道上での点検、ランデブー、近傍運用といった用途も挙げている。月面着陸機モルフォは、このモナークの設計を基盤に、月面へ最大50キログラムを届ける計画だ。同社は自らを「豊かな月経済のための輸送インフラ」と位置づけており、月面活動の規模が大きくなる段階では、小型のペイロードを頻繁に運ぶ手段への需要が生まれる可能性がある。ただし、こうした需要が実際に広がるかどうかは元記事でも示されておらず、ここでは推測にとどまる。計画の実現性は、今後の飛行実績と資金計画の進展によって判断されることになるだろう。

製造業の視点では、今回の発表がすぐに部品の発注につながるわけではない。ただ、デトネーション・エンジンは燃焼が繰り返されるため、燃焼室や噴射器、バルブといった部位に高い熱と圧力の負荷がかかると考えられる。そのため、耐熱材料や精密加工、試験設備用の計測部品や配管部品に需要が生じる可能性がある。過酸化水素を扱う場合は、材料の適合性や取り扱いの基準も関わってくるとみられる。日本の部品サプライヤーにとっては、まずは試験段階の小ロット案件から関わる道を探り、海外企業との取引条件や輸出管理の要件を事前に確認しておくことが現実的な入り口になるだろう。

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Source:European Spaceflight

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