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日欧の水星探査ミッション「ベピ・コロンボ」推進モジュール分離確認 水星到着は2026年11月

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日欧共同の水星探査ミッション「ベピ・コロンボ」において、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の電気推進モジュール(MTM)が正常に分離されたことが9月3日に確認された。2018年10月の打ち上げから約8年間、ESAの水星表面探査機MPOとJAXAの水星磁気圏探査機MMO(みお)の2機を積み重ねたまま飛行を続けてきた本ミッションは、いよいよ水星到着の最終段階を迎えたのである。今後、水星極軌道への入射と、その後の分離、科学観測開始へと進む予定である。

ベピ・コロンボは、水星の表面や内部構造を観測するESAのMPOと、水星周辺の磁場やプラズマ、希薄な大気といった周辺環境を観測するJAXAのMMO(みお)の2機による深宇宙探査ミッションであり、日欧の国際協力の象徴ともいえるプロジェクトである。打ち上げ以来、この2機はESAのMTMという電気推進モジュールに支えられながら一体となって深宇宙への長い旅を続けてきた。到着予定地の水星は太陽に最も近い惑星であり、極度の高温環境と太陽の強大な重力の影響下にある。他の太陽系内惑星へのミッションと比較しても、水星到達に必要なエネルギーは格段に大きく、この困難さゆえに水星探査はこれまで多くの機関から敬遠されてきた。

ミッション達成のため、ベピ・コロンボは地球と金星、水星でスイングバイを合わせて9回実施してきた。スイングバイとは、惑星の重力を利用して探査機の軌道を変更する手法であり、化学推進による燃料消費を最小化しながら複雑な軌道遷移を実現する効率的な方法である。この9回のスイングバイを通じ、MTMは精密な軌道制御を行いながら、2機の探査機を水星手前まで送り届けるための継続的な電力供給と推進力を提供し続けなければならなかった。電気推進システムの長期運用実績として、極めて高い価値を持つものといえるだろう。

当初、水星到着は2025年12月に予定されていた。しかし2024年4月、MTMの電気推進システムに十分な電力を供給できなくなるトラブルが発生し、ミッション到着予定は2026年11月へと1年以上延期されることになった。このトラブルは大きな痛手となったが、その後の飛行環境の変化に対応しながらスイングバイを継続実施し、MTMはなお予定通り分離へと到達した。困難な深宇宙環境下において、長期にわたる電気推進システムの信頼性と耐久性が実ミッションの中で実証されたことになる。

日本の製造業にとって、このミッションの成功は深宇宙環境での長期電力供給システム、軌道制御用推進機器、耐放射線・耐高温部品といった極限環境での信頼性が求められる領域での実績を示すものであると考えられる。こうした信頼性実績と技術ノウハウは、将来の日本の宇宙産業参入や国際共同ミッション参加において大きな資産になるだろう。ベピ・コロンボの成功は、日本の部品・装置・素材メーカーにとって、宇宙分野での競争力強化と事業機会拡大の可能性を示すものなのである。

※ 内容の紹介はここまでです。続きは元記事をご覧ください。

出典:sorae

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