中国が3日連続で長征ロケットを打ち上げ 遥感シリーズ7機と衛星インターネット低軌道第28組衛星
イメージ 中国の宇宙企業CASC(中国航天科技集団)は、日本時間2026年10月23日から25日にかけて3日連続でロケットを打ち上げた。使用したのは長征6号甲、長征4号乙、長征8号甲の3機種で、遥感50号03星、遥感53号07〜09星と遥感56号19〜21星、衛星インターネット低軌道第28組衛星をそれぞれ軌道へ送り込んだ。
発射場は太原衛星発射センター、酒泉衛星発射センター、海南商業航天発射場の3か所に分かれた。長征6号甲は液体推進剤のコア機体に固体ブースターを組み合わせた機体で、高度700kmの太陽同期軌道に4.5トン以上を運べるとされる。長征4号乙は常温で貯蔵できる液体推進剤を使う3段式で、同じ軌道に最大3.3トンを打ち上げられる。長征8号甲は第1段に液体酸素・ケロシン、第2段に液体酸素・液体水素を用い、液体燃料ブースター2基を組み合わせる。直径5.2mのフェアリングを採用し、低軌道や中軌道のコンステレーションに対応する。海南からは約1か月前の9月23日にも衛星インターネット低軌道第26組衛星を打ち上げており、同じ発射場で同型の衛星群を継続して投入していることがうかがえる。
今回の出来事の意味は、単一の打ち上げが成功したことよりも、複数の機種と発射場を同じ週に回し、短期間に多くの衛星を送り出せる体制が見えた点にある。遥感シリーズは国土調査、農作物の収量推定、防災・減災などに使われるとされ、地上での用途は広い。衛星インターネットの低軌道衛星群は同型機を繰り返し製造して投入する性格を持つため、打ち上げ頻度の増加は、衛星本体に加えて、フェアリング、推進系、構造体、電子機器といった部材の調達を継続的に生む可能性がある。ただし、遥感53号と遥感56号の搭載機器や詳しい仕様は明らかにされておらず、どの部品がどの程度必要になるかは記事からは判断できない。打ち上げ数の増加が特定分野の需要増に直結すると断定することはできない。
日本の製造業の立場から見ると、今回の記事だけで取引先や具体的な受注機会が見えるわけではない。ただ、大型ロケットの継続的な打ち上げは、耐低温・耐圧の素材、高精度の機械加工部品、配管や弁などの流体機器、試験・検査装置といった分野で、需要の裾野が広がる可能性を示している。日本の部品サプライヤーが関わるとすれば、まず宇宙向けの品質管理や工程認証への対応が前提となり、そのうえで衛星や打ち上げ機を組み立てる企業のサプライチェーンに入る経路が考えられる。中国市場との取引については、輸出管理や取引上のリスクも含めて慎重に検討する必要があるだろう。
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出典:sorae





